ほとんどの人がPCやスマートフォンを持つようになった今、画面の操作にも、ユーザーの気持ちにもはたらきかけられる機会は多くなっている。画面操作は、情報の表示だけではなく、操作と反応などインタラクションの機能も兼ね備えている。これを機械とのやりとりではなく、人と人との関係に置き換えて、画面操作は2人の人間のやりとりを仲介している状態と考えてみよう。ユーザーは実利的な目的を達成するためであっても、操作しているときは何かしらの感情が伴っている。画面操作のデザインについては、ゲームやエンターテイメントなどの分野から多くのことを学べる。
デザイン1.進みやすくする
入会したときやログインしたときに、はじめにポイントがもらえるとやる気が高まる。選択肢があっても最初に標準的な項目が選ばれたり、おすすめが提示されてる方が、迷わずに先に進めることができる。ゲームで遊ぶときも、最初は比較的クリアができてレベルが上がる方が、楽しくなってどんどん進めたくなる。
デザイン2.設定をなるべくなくす
ユーザーは基本的に面倒くさがりだ。できるだけ設定が少なく、簡単にできる方が喜ばれる。ユーザーを迷わせるような選択肢は、なるべく最小限にして、考えたり悩まずに、気軽に行動や操作ができるよう敷居を下げてみよう。
デザイン3.小出しにする
1個の操作を、なるべく短く、簡単に、すぐ結果が得られるようにすると、ユーザーは先が気になって、次の操作を負担だと感じなくなる。ただし、やみくもに小出しすると、途中でやめられなくなったり、依存の状況をつくり出すことになりかねないので、程よくハマる仕掛けを意識しよう。
デザイン4.気持ちを切り替えさせる
今まで違った行動をうながすには、何かが変わったことを伝える必要がある。必要に応じて画面上にこれまでとは全く違った表示を出したり、途中で区切ることで没頭している状況から切り離すことができる。
デザイン5.つなげる
オンラインの環境では、リアルではできない場を超えた接点づくりができる。マッチングやライブ配信などでつながる機会を提供すると、ユーザーが積極的に関与できるようになる。そして一度つながったら、他の人との拘り、居心地のよさを感じられるよう反応やフィードバックを提供して、サービスを使用してもらう継続性を高めよう。
デザイン6.人がいる感じを出す
オンライン環境では、画面から相手の姿を想像することが難しいので、ユーザーは対面であれば普段行わない無作法なふるまいをやってしまうことがある。そこで、操作画面に無機質な要素を減らして、代わりに親しみのある語りかけや、インタラクティブなやりとりを加えてみよう。
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