ラテラルシンキング-5つの発想法

 Lateral Thinking(ラテラルシンキング)は直訳すると、「水平的思考」である。英国の医師であるエドワード・デポノが提唱した。ラテラルシンキングとは、既成の理論や概念にとらわれず、様々な異なる角度から物事を見たり、物事の新しい組み合わせを考えることで、自由なアイデアを生み出すための思考法である。論理的にタテ堀りして解を導き出すロジカルシンキング(別名:Vertical Thinking、垂直的思考)に対して、発想をヨコ(水平)に広げていくことで解を求めていく方法のため、水平的思考と呼ばれる。代表的なラテラルシンキングのやり方としては、次の5つの発想法がある。

・ラテラルシンキング-5つの発想法

① 改善法:既存のサービスに関する要望(不満)を担当者や顧客からヒアリングし、それをベースにさまざまな企画を実施すること。

② 翻訳法:他の国、同業他社、他業界にあるものを自分の業界に当てはめること。例えば、「欧米では...」「A社では...」「自動車業界では...」など。

③ マトリックス法:表を作成し、欠けている(弱い)エリアの商品を開発する。

④ 定点観測法:特定サービスの利用者を一定時間観測することで、特異な行動がないか調査し、サービス開発に活かすこと(職場、窓口、工場、売り場などに一日中座ってみることなど)。

⑤ 合体法:ある分野のものと別の分野のものを合体させること。

 

 ビジネスにおいて、アイデアを生み出す能力は必要不可欠である。クリエイターのよにゼロからモノを生み出すような職種だけではなく、営業やマーケティング担当といった職種でもその能力は欠かすことはできない。なぜなら、既にあるアイデアと同じことを行ったとしても、過去の実績を上回ることはできないからだ。あくまでも焼き直しであり、良くて同じレベル、下手をすると過去より実績が悪くなる恐れもあるだろう。そのようなことを繰り返していては会社からの評価は得ることはできないし、ビジネスパーソンとしての成長も期待できない。

 これまで誰もが打ち出せなかったような営業展開やアイデアをうみださなければ成長は見込めない。もちろん、過去の事実を掘り下げていくロジカルシンキングが大きな役割を果たすこともあるだろう。しかし、現状を打破して新しい世界に一歩踏み出すためには、ラテラルシンキングを使った斬新なアイデアが必要になってくる。ラテラルシンキングはイノベーションを起こすための取り組みには有用なものである。

 そして、上記5つの発想法に加えて、より具体的な思考法としては以下のような考え方取り組むことを推奨したい。

・転用できないか:既存のモノにない使い方を検討する。

・応用できないか:他の商品で活用した技術を別の商品に応用できないか検討する。

・変更できないか:新しいニーズに応えられるように一部を変更できないか検討する。

・拡大できないか:「大きくする」「広くする」「重くする」「強度を上げる」などを検討する。

・縮小する:「小さくする」「薄くする」「軽くする」などを検討する。

・置換えできないか:位置や工程、要素の入れ替えができないかを検討する。

・逆転できないか:上下、左右、前後、立場などを逆転して使えないかを検討する。

・結合できないか:既存の商品やサービスと組み合わせられないかを検討する。

 

 その他にも、分割できないか、他のものと組み合わせることはできないか、など、考えをめぐらせば、まだまだあることに気がつく。こうした考えは、特許を取得する場合などにも役立つので、ぜひ取り組むことをお薦めする。