リソース・ベースト・ビュー

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 消費者の価値観が多用し、プロダクトライフサイクルが短宿する中においても、企業は一度製品化した商品・サービスをできるだけ長く提供し続けたいと思う。このような経営環境下で有効とされる戦略の一つがリソース・ペースト・ビューである。ここでの前提条件は、競争優位の源泉が外部環境にあるとするポジショニング理論に対して、競争優位の源泉を企業内部にある経営資源にあるというものである。フォームの始まりフォームの終わり

 すなわち、リソース・ベースト・ビューとは、企業独自の経営資源を活用することで競争優位の戦略を構築するという考え方で、ジョイ・B・バーニー教授によって提唱された戦略アプローチであり、企業が保有する「財務資源」、「物的資本」、「人的資本」、「組織資本」を経営資源(内部資源)と定義している。リソース・ベースト・ビューの製品(商品)・サービス戦略では、製品差別化のために特許を取得するのではなく、生産ライン・設備の構造や技術などで特許を取得して、製品(商品)・サービスの同質化を防ぐ。

 多角化やランチェスター戦略による差別戦略、経営規模を活用した同質化戦略を実施することにより、競争優位性を弱めるなども、この考え方による戦略である。リソース・ペースト・ビューは、模倣に多大なコストかかる経営資源に着目することで、同質化戦略の効果を弱め、持続的な競争優位を確立できる戦略論として知られる。このように、リソーペースト・ビューは、模倣が困難な経営資源に着目するコアコンピタンスやケーバビリティの根幹となる考え方として知られている。

 模倣が難しい経営資源に着目して、自社の競争優位性を確立するリソース・ペースト・ビューは、多くの企業が取り組むコアコンピタンスやケイパビリティの根幹となる考え方として認識されているが、コアコンピタンスとは、「顧客に何らかの利益をもたらす」、「競合他社から模倣されにくい」、「複数の製品(商品)を持ち市場展開をする」という3つの企業能力を指すものである。一方ケイパビリティは、企業が経営資源を組み合わせたり、活用したりすることを可能にする企業属性を意味する。

 すなわち、コアコンピタンスは「組織が掲げる目標・目的を達成するために必要な能力の根幹」であり、ケイパビリティは「組織独自の能力」という点がそのちがいであるが、経営資源(営業力、技術力、マーケティング力なども含む)に着目した、模倣困難な企業独自の能力という意味ではほぼ同じである。そのため、リソース・ベースト・ビューの考え方は、企業が独自の経営戦略を打ち出せる優れた企業戦略論として認識されており、ビジネススクールでも多くの学生が学んでいる。

 リソース・ベースト・ビューと対局にあるのが、起業を取り巻く外部環境(機会と脅威)に着目するポジショニング・ビュー(ポジショニング理論:売り手の交渉力、買い手の交渉力、既存企業の競争力、新規参入者、代替品の脅威)という5Forcees分析を考案したポーター教授が代表的な論者である。この分析の目的は、消費者や取引先の位置を知ることで自社の競争優位性を確立する戦略である。

 しかし、ポジショニング・ビューの考え方は、業界や市場が安定している時期には効果を発揮するが、自社製品のプロダクトライフサイクルが短期化し、ビジネスモデルが模倣されやすい現代においては、必ずしも効果的な経営戦略とはいえない。したがって、結局は、競争優位の源泉を企業内部にある経営資源に回帰することになるので、リソース・ベースト・ビューとは補完関係にあるものと見るべきであろう。