SWOTとは、強み(Strengths)、弱み(Weakness)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)の頭文字をとったものである。SWOT分析は、自社又は特定事業を取り巻く環境を企業の内部資源の強み・弱み、外部環境の機会・脅威の4つの要素に分けて網羅的に把握するフレームワークである。SWOT分析は、環境分析の結果を強み・弱み・機会・脅威の4つの視点で整理し、次にこの4つの要素を組み合わせて戦略の方向を具体化する、という2段階で行う。つまり、各要素を組み合わせることで自社が取り得る戦略を検討する。
SWOT分析とは、自社の限られた経営資源を効果的・効率的に投入する機会を見つけ出すために用いられるツールである。したがって、この分析はあらゆる分析が終了した後に行うことになる。しかし、実際にはあらかじめ現時点で考えられる問題点を整理する場合にも用いられる。つまり、この分析は最初で最後の分析と位置づけてはならない。そのために、上記のような各要素の組み合わせ(TOWS)も必要であるといことだ。
例えば、マーケットの構造変化や市場参入者の盛衰などを分析しないまま、市場の変化を機会あるいは脅威と捉え固定的に位置づけてしまった場合、当然自社の経営資源の配分を誤った方向にミスリードしてしまうことになる危険性がある。しかし、全てのデータを分析し、有用な情報に組み直すには膨大な時間と費用がかかる。データとはいうなれば細切れの情報であり、この質量が如何に充実していたとしても、自社が何をしようとしているのかによってその価値は全く違ってくる。
したがって、膨大なデータから自社に相応しい戦略に結びつく情報を取り出すために分析が行われるのであって、主たる目的をもたない分析から情報が取り出せることは少ない。もっとも、現在のようにあらゆる角度からの統計が整備されてくると、蓄積された1次データを加工することで、かなり有用な情報を取り出すことが可能になってくる。しかし、そうは言うものの、分析のための分析ではないことは確かであるとすれば、何を知りたいかをまずあらかじめ明らかにしておくことが肝要である。
SWOT分析は確かに取り組みやすい分析手法であるため、中小企業でもこの分析を活用しているところはかなり多くなっているが、この分析によって得られた結果を全てと勘違いし、本当に必要な分析に踏み込まないケースが目に付く。前段のSWOT分析では、あくまで現時点で仮説を立てる場合の足かがりといった程度に位置づけなければならない。従って、最初に行うSWOT分析は、直接結論を得るために行うものではなく、新たにどの分析をどの程度踏み込んで行う必要があるかを整理するために行うものである。