これらのポイントを要約すると、マネジメントとは、「特定の目的を実現するために、そこに参加する様々な人々の価値観の共有を促し、各々の成果を統合する活動」といえる。そのマネジメントが果たす役割は、「組織に特有のミッションすなわち目的を果たすこと、組織に関わりのある人たちが生産的な仕事を通じて生き生きと働けるようにすること、自らの組織が社会に及ぼす影響を処理するとともに、社会の問題解決に貢献すること」である。そして、このマネジメントの役割を主に遂行するのがマネジャーの仕事である。
すなわち、マネジャーが役割を遂行するために求められる能力が「リーダーシップ」ということになる。もちろん。リーダーシップについては明確な定義あるわけではないが、このような常識のもと、「リーダーシップはトップのものである」「リーダーシップはパーソナリティである」「リーダーシップは対人影響力である」という誤解が生じているようだ。
しかし、考えるまでもなく、リーダーシップはトップに限ったことではなく、組織の構成員すべてが、「自分は今何をすべきかと思った」とき、周囲を巻き込み目的を達成するために協働する際には、大なり小なり必要なものであることは明らかである。だが、もともと、各個人にリーダーシップに相応しいパーソナリティというものがあるわけではない。
また、リーダーシップは、組織の構成員に対して影響力を持つものであることは確かであるが、しかし、それは権力に基づく命令や指示によるものではなく、一種の共感がそこには存在しなければならない。つまり、組織の目的を達成するための使命感というようなものをまず、自分が持っていることが前提であり、それがリーターシップの源泉である。