RFM分析

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:
  顧客の動向や特性により、効果的な販売促進策を講じるための分析としてRFM分析(Recency Frequency Monetary  analysys)がある。この分析は、データベースに購買履歴が記録されている場合に、顧客の購買状況を時系列で捉えることで、自社における顧客のポジションを把握し、その位置に応じた販売戦略をデザインするための分析である。

 Recency(リセンシー)は、最近の購買日のことで、ある顧客が最後に商品を購入した日をチェックすることで、最近購入した顧客の方が良質の顧客と判断する。つまり、ここでは他の要素は取り上げず、最後の購買日だけを拾い出し、新しい順に並べ替えることで、上位の顧客であると評価し、早めにアプローチを行うことで、結び付を強固なものにする。

 Frequency(フリークエンシー)は、顧客がとの程度頻繁に商品を購入してくれたかで顧客を判断するものである。顧客の購買履歴から過去の一定期間において、何回購買したかを拾い出し、これを順番にならべることで購買頻度の高い顧客(質の良い顧客)と判定する。だだし、期間の取り方は、業種や取扱い品目によって異なるので注意が必要である。

 Monetary(マネタリー)は、購買金額である。ここでも他の要素と同様に、とりあえず購買金額の合計に着目し、これが大きければ良質の顧客と判断する。この場合も、業種や商品の特性に合わせて分析期間を定めなければならないほか、金額の大きい順番に並べて上位の顧客とする。実際には一元の顧客であることも考えられるがここでは問題にしない。

 以上の分析の結果、次のようなパターンが抽出されることになる。1)Rが高い顧客ほど将来の収益に貢献する可能性が高い。2)Rが低ければFやMが高くしても他社に奪われている可能性が高い。3)Rが同じならFが高いほど常連客になっている。4)Rが同じならFやMが高いほど購買力がある。5)RやFが高くてもMが少ない顧客は購買力が低いと判断できる。

6)Fが低くMが高い顧客はRの高い方が良質の顧客である。7)Fが上がらないか下がっている顧客は他社に奪われている可能性が高い。8)RFMすべて低い顧客は魅力に欠けている顧客である。この結果からわかるように、RFMの中で最も重視すべき指標はRである。すなわち、FやMが高くても、最近の購買実績がない顧客は他社に奪われた可能性が高い。