売上高減少要因の掘り下げ

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 売上高が減少していることは容易に把握でくるが、その最大の原因はどこにあるのかを確かめなければ、改善策は打ち出せない。そこで、売上高の推移を月別の対前年比を見てみる。そうすることにより、対前年比の伸び率が全般的に低くなっているのか、特定の時期を起点に低下し始めたのかなどが把握できるので、更にその原因を掘り下げて確認する。

 すなわち、それは、客数の減少によるものか、客単価の減少によるものかなどである。もしも、客数の減少によるところが明らかになったとすれば、今度は時間帯、商品別の売上高減少かあるいはその両方に原因があるのかを分析すれば、対処策が見えてくるはずである。もし更なる分析が必要とするのであれば、ピーク分析なども考えなければならない。

 ピーク分析は時間帯により、対応力が追い付かず機会損失が生じている場合などにおこなうが、そこで明らかになった結果をもとに、購買時間帯の平準化策、パートやアルバイトなどの増員、売り場のレイアウト変更、レジ業務の短縮化などが改善策構築の候補となる。また、流通業やメーカーの営業活動の場合は、カバー率の増強なども選択肢となる。

 さらに、早朝や夜の購買客が多いのに、開店時間、閉店時間が遅すぎたり早すぎたりしていないかなども分析すべきである。こうしたことが原因の場合は、顧客が近隣の同業店に流れていることが考えられるので、競合店と比較してみる必要がある。時間帯のミスマッチや品揃えに問題があることが明らかになれば、対処方法は比較的簡単に見つけられる。

 問題は、市場そのものが縮小している場合や景気の低迷などにより、傾向的に減少していることが大きな原因であるという結論が出た場合である。こうした結論は、マクロ的な分析で足りる場合もあるため、定量的データ分析をほとんど行わず、統制不能なものとして、何ら対策を打たない言い訳として利用され、他の要素は全て埋没してしまう虞がある。

 接客力や営業力の低下も、売上高の減少という形には変わりないため、やはり、抜本的な対処策を打ち出すまでに至らないことがある。PDCAサイクルを回すことを怠っている企業は、従業員教育のための予算を削減することで、利益の減少をカバーしようとすると、接客力や営業力の低下が顕在化し、売上高の減少につながるという負の連鎖が起こる。