NM法は、中山正和氏が考案した創造的思考による問題解決のための技法で、1972年に「使い捨てカメラ」を考案した際に用いられた。その特徴は、KJ法が真実を忠実に求めることに重点が置かれているのに対して、NM法は創造性を具体化して実現する方向性を強く打ち出している。つまり、実際に問題解決するためのアイディアを引き出す点にある。
NM法は、1)研究開発などの技術上のアイディア開発(発明技法:H型)、2)アイディアを作る素材のヒント(ヒント法:T型)、3)営業戦略などの作戦抽出(作戦技法:S型)、4)用途開発などのアイディア抽出:A型)、5)発想転換の技法(発見技法:D型)など、それぞれの目的に合わせて活用されるが、最も使われるのが類比思考を発展させたT型である。
この方法は、キーワードを使って、類比思考を行い、それを具体化させるため、絵を描いてアイディアを抽出していく作業によって進められる。その作業手順は、1.キーワード:求める特性や要素を一般的に動詞(例えば、開ける)にしたものをキーワードとして選ぶ。
2.アナロジー:「例えば...のように」と考えて、キーワードの特性、要素をもっている具体的な事例を取り出し、簡単な絵で表現する。例えば、「缶コーヒーの蓋をワンタッチで開けることができないかという課題」の場合に、「開ける」という動詞をキーワードに選択すると、それと類比するキーワードは、「蓋をとる」などのキーワードに辿り着くことになる。
3.バックグランド:「そこではどのような問題が起きているのか」を考えると、その特性、要素をどのように実現しているか、そのメカニズムを取り出す。例えば、今すぐコーヒーが飲みたいというときに、缶切りがないと、コーヒーが飲めないという不便を解消するため、缶に付随した小さな缶切りを開発したが、開ける際コーヒーが衣服に飛び散るなど。
4.コンセッション:「そのメカニズムは、テーマにどのように役立つのか」と考え、バックグランドで考察したメカニズムをテーマに応用した具体的な提案を簡単な絵にする。例えば、ペットボトルにすれば、中身が飛び散る心配ない。あるいは、蓋にミシンを入れておけば、手を傷めず簡単に吸い口部分が開けられるので、問題が解消できるなどである。