ビジネスモデルとビジネスプラン

 

 ビジネスプランの目的は、営利、非営利を問わず、そのプロジェクトがどのように実行できるか記述し説明するものである。ビジネスプランには、潜在的な投資家や内部のステークホルダーに対して、プロジェクトを「売り込む」という動機が潜んでいることがある。ビジネスプランはまた、実行するためのガイドとしても利用することができるものである。

 独自のビジネスモデルをデザインし熟考することは、強力なビジネスプランを書くための基盤になる。ビジネスプランには、チーム、ビジネスモデル、財務分析、外部環境、実行のロードマップ、リスク分析といった5つの項目がある。どれもビジネスブラには不可欠なものであるが、特にビジネスモデルが中核に据えられていることが、全てに影響する。

 チームについては、ビジネスプランの要素として、ベンチャーキャピタリストが特に強調するのが、マネジメントチームである。チームは知識、経験が豊富で、目的達成のために連携できていることが求められる。メンバーは、しっかりとした実績を持つており、提案するビジネスモデルを構築し、実行するための、適切なチームであることを強調する。

 ビジネスモデルは、その魅力を紹介することにある。モデルをビジュアルで見せるために、キャンバスを利用するのが望ましい。理想的には、要素を絵にして描くことである。そして、価値提案を記述し、顧客ニーズが存在することの証拠を示し、市場へリーチする方法を説明する。ストーリーを使用し、ターゲットセグメントの魅力を強調し、読者を魅了する。最後に、ビジネスモデルの構築と実行に必要なリソースと主要活動を記述する。

 財務分析では、この項目が重要であることは説明の余地はない。キャンバスのブロックに基づいて試算を行い、獲得できる顧客を推定する。損益分岐点、販売シナリオ、運用コストなども含む。設備投資の計算や、他の実行コストの見積もりにも、キャンパスは役立つ。資金調達の要件は、総コスト、収益、キャッシュフロー予測に基づいて決定していく。

 外部環境に関しては、4つ外部圧力に基づき、ビジネスモデルがどのようなポジションをとるかを説明し、競争優位性を要約する。実行のロードマップは、プロジェクト全体のマイルストーンをロードマップによって示す。最後のリスク分析は、重要成功要因とともに障害を記述する。これには、ビジネスモデルのSWOT分析から導きだすことができる。