環境分析(競争分析)

 競争環境を分析するには、まず既存の競合企業の動向を把握し、自社の総体的強みを明らかにすることが必要である。ここでは、競合はだれか。特定の産業において誰が支配しているのだろうかなど、競合に比べ有利な点不利な点は何かを分析する。また、特定の顧客セグメントに注力して、コスト構造や影響力、収益の流れ、利益率などを明らかにする。
 新規参入するプレイヤーを把握し、どのようなビジネスモデルで競争しようとしているのかを見極めなければならない。新規参入者とそのモデルと比べ、有利な点、不利な点を分析する。新規参入にはどんな参入障壁があるのか。彼らの価値観は何か。どんな顧客セグメントに注力しているのか。コスト構造や収益の流れ、利益率、影響力をチェックする。
 代替品・代替サービスについても、他の市場や産業も含め、代替品となりうるものを書き出してみる。その上で、我々が提供する製品やサービスに置きかえられる可能性を探ってみる。そして、その際どのくらいのスイッチングコストが必要か。顧客にとってその変更は簡単なことなのか。どんなビジネスモデル上の習慣から代替品が生まれたのか等々。
 代替品が生まれるメカニズムは、実に複雑であるが、結果から辿ってみると意外な面もある一方、もっと早く気が付くべきであったという場合もある。例えば、高速鉄道と航空、携帯電話とカメラ、スカイプと長距離電話会社などは、逸失利益や取り替え原価というコスト面ばかりでなく、顧客の利便性にフォーカスすることで発見できる可能は高くなる。
 サプライヤーおよび他のバリューチェーンの企業を書き出し、新しいプレイヤーを見つけ出すことも競争力を高めるためには重要な取り組みとなる。産業のバリューチェーンにおける主要なプレイヤーは誰か。自社はどの程度まで他のプレイヤー依存しているのか。周囲のプレイヤーが現れつつあるのか。最も利益を上げているのは誰かなどを見極める。
 最後に、ステークホルダーの存在やその位置づけにも着目し、ビジネスモデルへの影響を特定しなければならない。巨大企業が、既存のステークホルダーへの影響を懸念するあまり、顧客や市場の変化に対して適切に対応できなかった例も見られる。それは、従業員、株主、金融機関であることもあるし、政府、場合によってはロビイストであることもある。