環境分析(市場分析)

 環境分析の中で市場における圧力を把握するには、顧客や提案の視点から、市場を動かし、変革している重要な論点を特定することから始めなければならない。そのためには、次のような主要な質問を投げかけてみることである。顧客の環境に与える重要な論点は何か。どんな変化が水面下で起こっているだろうか。市場はどこへ向かっているのだろうか。
 ここで特定された論点に基づいて、市場セグメントを特定し、その魅力を記述し、新しいセグメントを探すことになるが、その際に考慮すべきことは、最も重要な顧客セグメントは何か。最も大きな成長可能性はどこにあるのだろうか。どのセグメントが減少しているのだろうか。どの周辺セグメントが注目するに値するだろうか、などがポイントとなる。
 市場分析には、需要と供給の現状を把握し、どれくらい供給されているかを分析する必要があるが、顧客は何を必要としているのだろうか。どこに最も大きな満たされない顧客ニーズがあるのだろうか。顧客は、本当はなにをしたいと思っているのだろうか。どの供給が増え、どの供給が減っているのだろうかといった顧客ニーズの把握も含めて分析する。
 顧客は、何らかのかたちで現在の製品やサービスに不満を抱いているに違いないという仮説に基づいた場合、どのようなタイミングで競合他社に乗り換えようとしているのかも気になる。つまり、顧客が競合他社に乗り換えるのに関連する要素についても記述しなければならない。特に満たされないニーズが明確である場合は、乗換えコストは重要である。
 すなわち、顧客をその企業のオファーに縛っているものは何だろうか。顧客は競合企業から離れることができないでいるスイッチングコストは何だろうか。顧客にとって、同じようなオファーを見つけ、購入するのは簡単だろうか。ブランドはどれくらい重要だろうか等々。顧客の心理は、時に合理的に解き明かすことが難しい点にも留意すべきである。
 市場分析の目的は、最終的には市場目標と財務目標とのマッチングにある筈であるから、顧客は、本当は何にお金を払ってくれるだろうか。最も大きな利益を実現できるのはどこだろうか。顧客は簡単に安い商品やサービスを見つけ、購入できるだろうか。こうした質問に対し、ていねいに答えることで、収益の魅力と価格決定力に関連する要素を特定する。