資産管理

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 資産管理の基本原則は、「安全性の原則」「収益性の原則」「確実性の原則」の3つであるといわれている。しかし、これらはそれぞれトレードオフの関係にあるので、どのような視点で管理をすれば、均衡が保たれるのかという問題になってくるところが、リスク管理たる所以でもあるが、何らかのアクションを伴わなければ、確実にリスクは増大する。
 まず、安全性を重視する立場からすると、あまり冒険をしないで安全確実運用することになるため、最も安全性の高い銀行に預金することを考えるであろう。しかし、銀行は倒産しないという神話が崩れて久しい今日においては、何が安全かという絶対的な基準は無いに等しいが、現状では最もベターな選択と言わざるを得ない。
 銀行預金も一種の投資と考えれば、利息や配当の大きさよりも、極力目減りする危険性の少ないものを選んで投資することになるが、それにはメガバンクや自己資本率の高い地銀、国債、一流企業の社債や株式などが思い浮かぶ。ただし、これらはいずれも運用益の利率が低いといのが特徴であるため、これを補うための対策をとることになる。
 収益性を重視するという考えからすれば、ハイリスク・ハイリターンを狙うことになるので、ベンチャー企業に対する投資などにより、ハイリターンを期待して運用することになる。バブル期に行われた不動産や絵画などに対する投資が影を潜めている現在、財務内容が充実している企業ほど、収益性を重視した投資先を求めている傾向が強い。
 虎穴に入らずんば虎児を得ずという諺がるように、高収益を得ようとすれば、その背後にあるハイリスクを覚悟しなければならないが、さりとて大事な資産を目減りさせることは絶対に避けなければならない。こうした考え方から生み出されたのがポートフォリオという手法である。これは一口に言うと元金保障の考え方である。
 しかし、めまぐるしく変化する社会環境の中では、多分に結果論的な面も否めず、絶対的に安全かつ収益性が確保できる資産運用方法は存在しない。かつて、手痛い目にあった企業は、極端に安全性にシフトし、ハイリターンに味をしめた企業は大胆に企業買収や新規事業に投資する。どちらが正しい選択かはその時点では判断できない。