消費者にとってブランドのもつ意味は大きく分けて二つある。一つはブランド志向であり、もう一つはブランド固執である。前者は商品知識の不十分な消費者が購買決定する際の目安としての役割を担っている。例えば、医薬品や健康食品などのように、商品本来の機能よりも安全を重んじる消費者の購買い決定に役立っている。
つまり、消費者の真理としては、ブランド品であれば万一の場合の補償などを考えると、しっかりとした企業であるということが、その商品に期待する一次品質に対する期待以上に関心をもち、折角購買する気になったのに、後々後悔することにならないようにしたいという意識が働く。こうした場合の安心のためにブランドが決め手になる。
後者のブランド固執は、消費者がそのブランドを十分に認識していて、他の類似品のブランドでは満足しないという場合である。自動車メーカーのトヨタ、日産、ホンダや電化製品の東芝、パナソニック、シャープ、ソニーなどのメーカーに対する拘りがそれであり、本来のブランドの意味もこの辺にあるのかもしれない。
また、ブランドにはそれほど拘らない商品もある。その代表格がデザインや流行などを重んじるファッション性のある衣料品である。そうはいっても、現実にはファッション商品もブランド商品が消費者から強い支持を得ていることは確かなので、やはり、ブランドの持つ意味は、消費者にアピールするためには有効なものである。
ブランドは、元々その会社の製品であることを市場や同業他社に知らしめるためのものであったが、その意味が差別化という意味に進化したものであるが、現在ではブランドが企業のレベルの高さを伝えるメッセージとしての役割を担うようになっている。すなわち、品質を保証するという意味合いばかりではなく、企業を表現するメッセージでもある。
また、ブランドは、顧客に対して発するメッセージであると同時に、消費者がそのブランド商品を所持することにより他者に対して発する2次的なメッセージにもなっている。こうした多様な価値をもっているのがブランドであり、企業にとっては無形の大きな経営資源であるから、企業価値そのものであると言っても過言ではない。
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