SWOT分析では、自社の強みと弱みを市場の機会と脅威に分けてその対応関係を分析するといった手法である。この場合の市場の機会を市場成長率が高い場合と位置づけ、強みを市場シェアが高いと言いかえれば、ポートフォリオ分析(PPM)は、SWOT分析を明確な尺度で測定し、2次元空間にプロットしたものであると見ることができる。
また、この分析は、製品ライフサイクル分析に対応していると見ることもできるので、PPMにおける問題児(市場成長率は高いが相対的市場シェアは低い商品)はライフサイクル分析では、導入期に相当する。以下同様に考えれば、スターは成長期、金のなる木は成熟期、負け犬は衰退期にそれぞれ対応するということになる。
これら3つの分析手法は、同じように見えてもそれぞれ特徴があり、何を目的にするかによって使い分けられるが、ポートフォリオ分析は、各取扱製品の位置づけを平面にプロットできるのが最大のメリットである。すなわち、この分析により、主力商品や関連商品、補助商品、戦略商品などのポジションを明らかにすることができる。
例えば、金のなる木(成熟期にある商品)から得られた利益を問題児(戦略商品の開発)に振り向けるタイミングを検討することができるようになる。また、問題児は、通常の考え方では、スター(成長期)→金のなる木(成熟期)→負け犬(衰退期)というサイクルを辿るが、現実には問題児が日の目を見ることなく負け犬となってしまうこともある。
いずれにしても、主力商品は絶えず変化する運命にあるので、戦略商品を多く生み出して、その成長を見守ると共に経営資源の投下をコントロールする必要がある。つまり、どの商品にどれだけの経営資源を配分するかというマネジメントが企業の経営成績を左右することになるので、ポートフォリオ分析は重要なモニタリングツールでもある。
研究開発やテストマーケティングを重ねて導入した新製品が顧客に認知され、相対的な市場シェアを獲得したとしても、その後の成長を支えてスターに育て上げるのは容易なことではない。経営努力によりそこまで駆け上がったとしても、それまでに投入した経営資源が膨大なものとなってしまえば、あまり魅力のない金のなる木となることもある。
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