当節どこの企業でも頭を抱えたているのが販売不振という問題である。こうした時に用意されている結論は「価格競争力の弱さ」である。技術レベルにそれほど差がなければ、結局価格競争に巻き込まれてしまうので、こうした結論にならざるを得ないのも解らぬでもないが、そうだとすると最早打つ手がないということにもなる。
こうした時に、より詳しくその原因を突き止めるには、ロジックツリーを作り、仮説思考でレベルを掘り下げていくのが望ましい。この方法は最良の方法というわけではないが、モレやダブリを防ぎ、系統的に原因を特定する場合には威力を発揮する。こうした取り組みをおざなりにしたままで、価格競争力の劣勢だけで説明するのは不合理である。
一定の付加価値としての評価が固定されているといった場合には、総付加価値の内数としてコストが問題になるので、価格競争力がなければ目標利益が獲得できないという結論は当然であるが、そうした前提で議論すること自体、論理的にモレがあることに気がつかなければ、打開策を見つけ出すことなど永久にできない。
製品の価値=付加価値とみれば、価格はあくまでも相対的な概念であり、これを打ち破るために、仮説を立ててみる価値は十分にある。商品は製品の品質、価格、販売チャネル、プロモーションなどの組み合わせによって付加価値が決まると考えられているが、実は実際の提供レベルで考えると多様な組み合わせがあることがわかる。
例えばサービス一点に着目してみただけでも、取り付けサービス、配送、メンテナンスなど様々なものがあり、これとハード面の製品を組み合わせただけでも多様な商品が出来上がる。これは顧客の側からみれば付加価値そのものである。こうした考え方をしてみることで、同業他社との価格競争に巻き込まれない戦略も見つけ出せる可能性が見えてくる。
また、品質についても同様で、1次品質=付加価値と見る必要はなく、2次品質や3次品質のよさを前面に打ち出すことで差別化を図れることも考えられる。場合によっては、顧客分析により、これらの付加価値を一つの市場ニーズと捉えなおすことで、価格競争を回避する手段を見つけ出せるかもしれない。これが仮説思考の醍醐味でもある。
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