製造業の場合は原材料の需給動向は最も基本的なもので、石油製品の価格動向、鉄鋼、非鉄金属、繊維、レアメタル、食品関連企業の場合は、漁獲高、農畜産品の生産高などがチェックポイントである。また、調達地域の安定的供給体制も気になるところであり、国外からの輸入に依存している場合は、関税障壁の緩急にも目配りが必要である。
次に把握しておきたいのが業界内における設備投資の動向である。設備投資は日経新聞をはじめとする経済関係の新聞などで公表されるので比較的把握しやすいが、投資の意図は様々であるから、その戦略的な意図も十分に把握しておく必要がある。少なくとも、公的統計により生産能力の増強状況は大掴みにすべきである。
さらには、生産技術の変化は生産量や価格にも反映するので、比較的小さい設備であっても無視できない場合もある。この点を把握するには地域の展示会などでチェックするほか、業界雑誌やメーカーの広報、学会紙などからも得られる。この中から、自社の製品に影響しそうな情報を絞り込み中期計画にその影響度を反映させる。
労働力の需給状況も押さえておかなければならない。一般的には、有効求人倍率や完全失業率、離職率などを押さえておけば足りるが、新卒採用なのか中途採用を考えているのかによっても、労働市場に対する着眼点が異なる。技術者など質的人材を求めている場合は、自社の過去データも参考にしながら市場の変化を捉えたい。
販売要因の変化については、自社の業種・業態特性を意識しながら、販売チャネルの変化を総合的に捉えなければならない。特に、新しいビジネスモデルによる販売形態が雨後の筍のように開発・導入されている今日においては、インターネット関連だけではなく、消費者のライフスタイルとの関連で、チャネルの選択を考えなければならない。
その他、物流の動向や販売促進方法の変化も要注意である。輸送方法の革新は輸送手段の多様化ばかりではなく、輸送形態、輸送ルート、共同配送など多様な物流手段の組み合わせを工夫したい。販売促進方法でも、広告の媒体は、従来の紙ベースからネットに主力が移りつつある現在、効果的な広告・宣伝の手法も研究の余地がある。
コメント