中期経営計画を策定するための前提条件は、経営理念(ミッション、ビジョン)が明確になっているかどうかである。次に過去の経営計画と実績の差異分析などによりレビューや反省がなされているかどうかもチェックしてみる必要がある。これらの前提条件が整っているかどうかを踏まえて経営計画策定の方向を検討することになる。
まず始めに分析しなければならないのが外部環境であるが、これには政治、経済、社会、技術という4つの視点から分析する。このうち経済環境要因では、GDPの成長率、金利動向、為替動向、卸売物価、小売物価など自社の経営活動に対して影響を及ぼす基本要因について、少なくとも過去3ヵ年の変化を確認する。
次に政治環境要因では、消費税を巡る動向、法人税法、会社法及びその関連法規の改正、業界関連法規の改正など、自社の事業に関わりのある要因を捉えておかなければならない。政治環境要因は、経済環境要因のようにある程度のトレンドもって変化するものと異なり、情勢の変化によってドラステックに変化することもあるので気をつけたい。
なかなか捉えにくいのが社会環境要因である。この分析をするには、あまりマクロ的に捉えようとするよりも、自社の提供する商品との関連から、ライフスタイルの変化や少子高齢化といったトレンドを把握するだけで十分である。その他にも人口動態調査や平均寿命の変化、有効求人倍率、完全失業率といった労働市場の指標にも気配りが必要である。
最後に技術的環境要因変化であるが、IT化の進展に代表されるように技術革新の変化には目が離せない。特に設備投資に関しては要注意で、技術革新の速さを見誤ると設備投資の償却が経営の足かせになる虞がある。自社に関連する技術はもちろん、新しいビジネスモデルに関する動向との関連についても見逃さないようにしなければならない。
こうした環境要因の動向をよく見極めるためには、なるべく数値で捉えるのが望ましい。しかし、あまりに手間暇をかけると、トレンドが動いてしまうこともあるので、公的機関による各種統計資料や業界情報により大掴みにすることが肝要である。こうして捉えた環境変化が自社の経営にどのような影響を及ぼすかを検証し、対応策を計画に盛り込む。
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