ゲーム理論とは、「2人以上のプレーヤーの意思決定・行動を分析する理論」である。ここでいう「プレーヤー」とは、必ずしも人間だけではなく、企業、国家、各種団体など、「意思決定を行う主体」を指している。当然、ビジネスの世界でもゲーム理論特有の「戦略的思考」を身につけることが、競争に勝つために有効であると認識されている。
そもそも、ゲーム理論では、世の中で起きているすべての問題を「ゲーム」として捉えるので、組織内における上司と部下の人間関係、競争環境が厳しいなかでの販売競争の問題、地球環境問題、景気低迷などの社会問題、家族間のトラブルなど、あらゆる事項を「ゲーム」として捉えるもので、「ゲーム=遊び」ということではない。
ゲーム理論では、現実に起こっている問題がどのような構造になっているか、そしてどんなルールに支配されているかを考える際、その全体像を「ゲーム」と呼んでいるにすぎない。ゲーム理論には、「ゲームの構造(問題の全体像)を把握する」「起こりうる未来を予測する」「適切な解決策を見つける」という3つの目的がある。
いま自分が抱えている問題をイメージすれば、職場での人間関係、顧客との付き合い方、部門間のコンフリクト、企業間の競争など様々な種類の問題が脳裏に浮かぶ。そして、誰しもその問題を最も望ましい形で解決したいと願っていることも事実である。その問題を解決するとき、最も大切なことは一体どのようなことなのだろうか。
それは、問題が起きている状況をゲームとして捉え、そのゲームを正確に把握することである。状況を把握することなしに、場当り的に対応したのでは、解決に結びつくはずがない。問題が起きている状況を把握するということを、ゲーム理論的にいえば、「ゲームの構造を理解する」ことがもっとも大切なことである。
自分の悩みが、会社の人間関係であれ、営業成績が上がらないというものであれ、全体の状況を俯瞰して、ゲームの構造を理解しなければ、真の解決策には辿りつけない。自分の悩みをうまく解決できないのは、ゲームの構造が解っていないまま、悪あがきをしてしまい、そのことがかえって前向きなエネルギーを消耗させてしまう。
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