ビジネスモデルを構築する場合の重要な要素は、顧客価値を創造し明確にすることから始めなければならない。そこで、まず既存の市場を前提とした組織の環境を分析し、中核となっている現在のビジネスモデルの欠陥ないしは「満たされていないニーズ」「求めている提供方法」などを整理して、自社のポジションを明らかにしなければならない。
自社のポジションを明確にする手法として知られているのが、マイケル・ポーターの5つの競争要因分析である。すなわち、自社と競合企業とで構成される業界との関係を、「代替製品」「供給業者」「顧客」「新規参入」「競合企業」という5つの切り口から、自社の置かれている環境を分析してみるというステップである。
次に、上記の分析結果を踏まえて、自社の事業の強み弱みと将来の事業の変化を視野に入れながら、新たな事業機会となるもの、脅威となる要素をまとめる(SWOT分析)。この分析は、どの視点から環境を評価するかによって、これらの要素の捉え方が異なるが、できるだけ、競合企業との距離が遠くなるように分析するのがコツである。
強み弱みの分析結果として示された情報をもとに、競争要因として重要な要因を絞り込む。これらは、これから作成しようとしているビジネスモデルのコアとなる部分に強く関わるものであり、顧客の価値創造とこれを満たす業務プロセスの骨組を明らかにするため、ビジネスモデル構築の準備として不可欠な工程である。
こうして選び抜かれた事業の重要要因をもとに、「事業ドメイン」を定義することになる。事業ドメインとは、ターゲットとする顧客、提供する製品・サービスによって満たされるニーズ、これらを提供する自社独自のノウハウを定義したものである。このドメインを定義する際には、提供する「価値前提」を明らかにすることがポイントとなる。
事業ドメインは、価値前提を基本として、競争要因の基礎となる要件の組み合わせを検討し、インフルエンス・ダイヤグラムなどを用いて図式化する。つまり、論理の連鎖をモレ、ダブリなく表現することで、ビジネスモデルを動かす道筋を明らかにするものである。そして、最終的にバランス・スコアカードに落とし込む。
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