短期蓄積キャッシュフローと本業・短期収益力・年度の当期純利益キャッシュフローの関係((その2)

 (7) 本業キャッシュフローも短期収益力キャッシュフローもマイナスで減少しているが、年度の当期純利益キャッシュフローはプラスで増加し、短期蓄積キャッシュフローもプラスで増加している場合は、特別の補助金や損害賠償金などの特別の入金がある時に生じる可能性があるが、極めて稀なパターンである。
  (8) 本業キャッシュフローも短期収益力キャッシュフローもマイナスで減少しているが、年度の当期純利益キャッシュフローはプラスで増加し、短期蓄積キャッシュフローはマイナスで減少している場合も、特別の補助金や損害賠償金などの特別の入金があり、当年度の当期純利益キャッシュフローは増加しているものの、配当金の支払いには不足している。
  (9) 本業キャッシュフローはマイナスで減少し、短期収益力キャッシュフローはプラスで増加したが、年度の当期純利益キャッシュフローも短期蓄積キャッシュフローもマイナスで減少している場合は、利息や配当金の受取りが巨額の場合に生じる可能性があるが、現実には非常にまれなケースであると考えられる。
  (10) 本業キャッシュフローはマイナスで減少したが、短期収益力キャッシュフローはプラスで増加し、年度の当期純利益キャッシュフローもプラスで増加したが、短期蓄積キャッシュフローはマイナスで減少している場合は、利息や配当金の受取りが巨額の場合に生じ、短期収益力キャッシュフローはプラスで増加し、特別補助金や損害賠償金などの特別入金があったため年度のキャッシュフローもプラスで増加したが、配当金の支払いを賄い切れなかった場合などであるが、非常に稀なパターンである。
  (11) 本業キャッシュフローはマイナスで減少したが、短期収益力キャッシュフローはプラスで増加し、年度の当期純利益キャッシュフローもプラスで増加し、短期蓄積キャッシュフローもプラスで増加している場合は、無借金経営で利益剰余金が巨額で、利息や配当金の受取りが大きく、利息の支払いがない場合が考えられる。本業の失敗を過去の利益剰余金の蓄積の投資でカバーしているケースである。
(12) 本業キャッシュフローも、短期収益力キャッシュフローも、年度の当期純利益キャッシュフローも、短期蓄積キャッシュフローもすべて減少している場合は、本業でのキャッシュフローのマイナスが巨額で、その影響が他のキャッシュフローのマイナスに大きく影響を及ぼしている場合などが考えられる。