売上・利益・キャッフロー

 事業計画で最も重視するのは最終利益である。その利益額(率)をどのぐらいに見積もればよいのかは、投下した資本額とこれを利用することにより期待できる売上高の実現とも関係する。そして、その売上高は市場に提供する商品・サービスの使用価値が交換価値として顧客に認められるかどうかによって決まる。
 市場における自社の商品・サービスの付加価値が他社と同程度であれば、価格競争にさらされることになるし、付加価値が突出しているのであれば、コスト競争力が利益獲得のための重要成功要因ということになる。このような関連性の中で、投資額と目標利益を設定しようとすると、市場目標と財務目標の双方から検討しなければならないことになる。
 つまり、どのぐらい売れる見込みがあるかというアプローチとそのためにはどれくらい投資額が必要なのかというアプローチを同時進行で検討しなければならない。これを数値で纏め上げたものが目標損益計算書であり、投資額を回収するために必要な希望を数値で表したものでは、全くその意義を失ってしまう。
 損益計算書の構造は容易に理解できるとしても、単なる数値合わせにより策定されるべきものではない。少なくとも、このベースとなるのが商品別、顧客別に計画された販売計画であることを理解しなければならない。大抵は必要経費を積み上げて、これをカバーできる売上高を算出して目標売上高をはじき出している。
 自社にとって必要な利益を獲得するための売上高を目標にするのは当然のことなのだが、問題は、これを達成できる根拠をどこに求めるかである。当然、売上原価、必要人員、必要経費も目標損益計算書の中に盛り込まれていなければならない。こうして積算されたものが、損益分岐点達成売上高であり、これに目標利益が加わる。
 事業を円滑に運営していくためには、これだけでは不十分である。必要とする目標利益が獲得できたとしても、肝心の資金が枯渇してしまっては、経営は立ち行かなくなってしまう。そこで必要なのは、キャッシュフロー計算書で、これは、営業キャッシュフロー、投資キャッシュフロー、財務キャッシュフローの状態を確認するためのツールである。