アイディアの出し方

 アイディアを出すといっても、創造力のあるなしにはあまり関係なく、筋の良いアイディアが頭に浮かぶ秘訣について話題にしてみたいと思う。つまり、極普通の人でも出せるアイディアについて述べたいと思っているのだが、そこには、ある程度の経験と思い入れや意欲といったものがなければならないことは確かである。
 アイディアの発想法として定番になっている方法としては、ブレーンストーミング法が有名であるが、これとても運用方法によって、アイディアの筋のよさが左右される。例えば、「何のどんなことについて」という問題設定が、あまりにも不明確な場合は、発想というより話が独り歩きしてしまい、ただの茶飲み話と変わらないことになってしまう。
 そこでもっと身近な方法として考えられたのが、欠点列挙法である。この方法は文字通り、ある製品やサービスについて、不満に思っていることや欠点を片っ端から列挙してみるというやり方である。例えば静電気が起きる衣料品のことや、使いにくい洗濯機、掃除機など、身近な生活用品や食品に関することなどを取り上げるなどである。
 また、似たような方法であるが、欠点を上げるというのではなく、こういう風にできないものかとか、こういうものがあったら便利なのにという発想である。これならだれにでもあるはずなので、あまり大上段に構える必要がない。こちらは希望点列挙法などと呼ばれているが、欠点列挙法と併用しても全く構わない。
 もう少し玄人好みな方法で言うならば、チェックリスト法を用いて、ある程度のテーマを先に決めておき、既存商品やサービスについてチェックしていく。こうした日常的な疑問を引き出す方式であれば、誰でも気軽に参加できるが、それだけに筋のいいアイディアを直接拾い上げるのは難しいという欠点は確かにある。
 しかし、どのような方法でアイディアを募ったとしても事業化できるまでには、かなりの曲折があり、かつビジネスとして成功するかどうかは未知数である以上、アイディアを多く出し合うことの方が大事である。したがって、アイディアを列挙している時は、決して評価をしてはいけないというのが鉄則である。