成功するビジネスプランの条件

 新しいビジネスプランが成功するかどうかは、結果論でしかないという議論があるが、現実を踏まえればこれを否定することはできない。しかし、だからと言って、綿密なプランが必要ないということにはならない。少なくとも、予想されるリスクをあらかじ織り込んでおくことは、何事によらず成功を支える重要な要因になっているからである。
 そうした前提に立ち、成功するビジネスプランの条件を検討してみると、まず1つは、顧客ニーズに裏づけられた商品・サービスであること、そして既存商品との明らかな違いがあることである。2つ目は、事業が成り立つためのビジネスモデルを具体的に検討されているかである。つまり、対象顧客層や商品・サービス、業務プロセスなどである。
 3つ目は、本当にその商品・サービスの提供を待ち望んでいる人のプロフィールを把握し、これに応え得る商品・サービスを提供できる裏づけを形として確立できるかどうかである。この辺になると、単なる思い込みに過ぎない場合も多いという現状もあるので、十分なリサーチによってチェックしたいところである。
 4つ目は、収支と投下資本の回収見通しである。新規事業の場合は収支のみに目が奪われがちになるが、投下した資本がどのような形で、どのようなスピードでリターンするのかを検討する必要がある。ここの処のシミュレーションが不十分であったため、資金繰りがショートしてしまったという例が圧倒的に多いというのが現実である。
 5つ目は、事業化の可能性または適正の問題である。ビジネスプランとしては妥当であるとしても、自社に適したモデルであるとは限らない。つまり、ブランドイメージや企業イメージと矛盾したものであってはならないということである。多角化を検討する場合は、特にこの点に注意しないと、思わぬ落とし穴にはまってしまうことがある。
 最後は、当然のことながら、提案者の思い入れである。アイディアがどんなに優れていても、事業にかける意気込みが欠落していたのでは、事業の成功はおぼつかない。それも単なるやる気ではなく、どのような顧客のどのようなニーズ、どのような差別的優位性をもって応えようとしているのかという、熱い思いがなければ事業を推進できない。