アイディアの発想は、それ自体環境適応力をもっているものであるといえるから、改まって環境分析を意識する必要はなのかもしれない。事実、新規事業に成功した創業者に成功の秘訣を聞いてみると、日常の業務を通して新しい発想が次々に頭に浮かび、これを試行錯誤しながら育ったアイディアをあるタイミングで実現させたのだという。
つまり、アイディアを育てる過程とは、環境適応力を磨いていたということになる分けで、闇雲にアイディアを探し求めていたわけではない。したがって、アイディアが形になった時は、心の中でかなりの葛藤に耐えてきたものであり、いわば一つのサクセスストーリーが心の中で出来上がっていたとも言えるわけである。
そして、次にはこのアイディアに肉づけをしていく段階へと進めていく。具体的には市場規模やターゲットとする顧客像、競合状況をより意識した勝てる仕組みの枠組みをより骨太に組み立て直すことで、いわゆる事業として成り立つSBUの原型を作り上げ、事業計画書に盛り込むべき要件を大括りにするステップを踏まなければならない。
事業計画書はすべてを網羅する必要があるが、その骨子となるのが資金の調達と運用のバランスである。さらにその中身の中核となるのが売上高、原価、費用の積み上げによる損益計算書である。そして、その結果として投下した資本がどのような形でリターンされてくるかなどが、順序だてて説明されていることが条件である。
この段階までは、アイディアの発案者ないし新事業開発チームによって担われるが、一応の形が整った事業計画は、複数の目により多角的に検討され、矛盾や欠点を指摘されるというみそぎを受けることになる。すなわち、社内ベンチャーの場合は審査が通るかどうということになるであろうし、単独の場合は、協力者の承認を得なければならない。
こうして関係者や協力者の認知を受けた計画でも、具体的に動き出すまでにはまだ曲折がある。それは、組織の編成と資金調達という問題である。つまり、よく言われるヒト・モノ・カネの問題を解決しなければならない。これらのチェックポイントは、ステップを踏んで行われる形で述べているが、実はアイディア発想の段階から葛藤という形でチェックされている。
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