事業計画は、新規に事業を興す場合だけではなく、既存事業を再構築する場合でも必ず必要になってくる。その理由は大きく分けて2つある。1つは事業の発案者や推進者が、自分の構想を具体的な形で示すためである。事業計画はビジネスモデルでもあるため、誰を顧客として、どのような商品を扱うかなどが明確にされていなければならない。
すなわち、マーケティング計画や投資計画、これらを支える財務計画などが包含されていなければならないから、これらの計画内容が漏れなく構想され、事業としての価値を十分に備えているかどうかを計画書として纏め上げなければ、モレやダブリが生じていても見過ごしてしまう虞があり、これを防止する意味からも計画性が求められる。
もう1つの理由は、関係者に理解を求めるためのツールとしての必要性からである。具体的には、会社の上司や役員あるいは金融機関などへも説明しなければならない。つまり、他人の批判に耐えうるものでなければ、どんなに優れたアイディアであっても、日の目を見ることはできないので、説得力のある形に仕上げなければならない。
組織に属していない場合でも、事業計画書の作成は当然必要である。アイディアをビジネスに育てるということは並大抵なことではない。少なくとも、誰を対象にしてどんなものをいくらで売り、どれだけ利益が出るのか、その仕組や設備投資はどのくらい必要か、そして、事業を運営するための諸経費はどのぐらいかなど整理しなければならない。
すなわち、アイディアを構想段階からビジネスモデルに高めていく過程で、様々な矛盾や課題に突きあたることになるが、それらをクリアするためには何度も立ち止まり、場合によっては振り出しに戻ることもあり得る。そうした試行錯誤の過程を他人に理解してもらうためには、単なる言葉の説明では網羅しきれない。
こうした葛藤の末生まれたものであることを、事業計画書に盛り込むことで、ビジネスモデルとしての値打が高まる。いずれにしても、事業にはコミュニケーションが不可欠であるから、組織の目的を達成するための協力者や関係者に計画をビジュアルに示すことは、情報の共有化という意味でも不可欠であると考えなければならない。
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