何が問題なのかを発見するためには、まず、問題の広がりを押さえることが基本である。そのため、モレやダブリの内容を多角的に分析することで問題の特定に迫ってきたが、現実にはその問題がどの程度ものなのか、また、解決策が見つからない問題であっては意味がない。そこで今度は問題を構造的に捉えて把握する必要がある。
そのためには、より論理的に追求することにより、その背後に潜んでいる因果関係を掌握しなければならない。論理を積み上げて結論を得るための迫り方として、「風が吹けば桶屋が儲かる」というのがよく例にあげられる。この論理に賛同できるのは、せいぜい風が吹くと「砂が舞う」確率が高まるというところまでである。
その砂が人の目に入り「盲人になる」という論理になると、かなりの飛躍があることに気がつく。理論の正しさは、機能的に積み上げられた事実の確かさ(確率)の積で検証されるが、この場合(桶屋が儲かる)の確率は、おそらく気が遠くなるほど低いものになるであろう。つまり、全く説得力を持たない結論であるということである。
我々が論理的思考を大切にしているのは、組織や市場における「争点」をロジックによって押さえこむことにある。そのためには、対極にある論理に打ち勝つことが求められるわけであるから、中途半端なロジックでは到底太刀打ちできない。逆にロジックの能力が研ぎ澄まされていれば、あらゆる場面で優位に立てる可能性が高まる。
例えば、PPMやベンチマーク、あるいはSFMなど、企業経営に関する理論は雨後の筍のように発表されるが、一旦世間に公表されれば、最早差別的手法ではなくなってしまう。CRMなども然りで、これを導入することで他社に道をあけるのか、遅れを取り戻すのかは別として、結局は競争のラウンドが替わったに過ぎない。
したがって、手法やパッケージは、方法論に過ぎないわけで、真の意味で差別化されたマネジメントを確立・維持するためには、スキルとロジックに頼るしかない。スキルは学習と経験によりグレードアップするが、ロジックもまた訓練により向上することが立証されている。というより経験的にも実感出来のではないだろうか。
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