バリュー分析を実際に行う場合のアプローチは、自社の製品・サービスをアンケートやインタビューにより直接調査してみる方法、業界における自社のポジションを明らかにする、SWOT分析や主成分分析がある。もちろん、両者を併用すれば、より効果的に顧客満足度が測定でき、事後の製品改良や開発に役立つ。
前者の手法は、まず、あらかじめ抽出しておいた主要購買要因ごとに、これを細分化した小項目に分割し、CEとCSを点数で記述する。その点数のギャップを測定することにより、製品・サービスの改善に取り組むというやり方である。後者の手法は、業界におけるポジションを経営指標などにより測定するもので、その背後を推定する場合に役立つ。
後者の方法は、自社の営業マンからの聞き取り調査によって、ベンチマークするという使い方もある。この場合は、単体の製品・サービスに適用するよりも、企業やブランドイメージなどを相対的に測定し、自社の強みと弱みを把握するためには便利な手法であるが、個別の製品・サービスの主要購買要因ごとに行っても分析精度は上がらない。
一方の主成分分析は、前述のコンジョイント分析と併用すれば、主要購買要因が明らかになり、かつその重みも明確になるので、個別の製品・サービスごとに行っても、顧客の満足度を把握するために威力を発揮するが、分析者に高度な技術が求められるという難点もあるので、必要に応じて使い分けなければならない。
ただ、製品・サービスに対する顧客の満足度は、企業の社会的責任との関係も重視されてきていることから、社員の顧客に対する態度や会社に対する帰属意識なども、大きな要素となっているため、社員の意識を調査することも顧客のCEやCSを高めるためには欠かせない。この調査により、コア・コンピタンスを抽出できることもある。
製品・サービスが購買され、リピートされるという構造を解明するのは難しいことであるが、製品・サービスを作り出す、あるいは提供するもの人である以上、これに携わる社員の対応が事前期待を高め、使用・消費後の満足度を高めることは実証済みである。すなわち、製品・サービスのバリューを高めるには、社員のバリューも高める必要がある。
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