キャッシュ・フロー経営はグローバルな企業評価基準になりつつある。キャッシュ・フローは利益とは異なり、解釈によって評価が異なることがないので、判断が客観的にできる。現代の企業会計は発生主義の原則がベースであり、直接現金の収支とはリンクしていない。例えば、売上が発生してもその代金の入金日とは一致しない。
一方仕入れについても同様で、仕入が即現金支出にはならない。企業の実態を何で把握するのかについては議論がわかれるところであるが、損益計算書の利益には、幾つかの見積もりの部分があるので、客観的とは言い難い面がある。その点キャッシュは現金の動きであるから、営業キャッシュ・フローを見れば確実に伴う資金の動きが把握できる。
しかし、この原則ですべてが判断できるわけではない。例えば、優良企業であり、営業キャッシュ・フローがしっかりプラスにでていて、その儲けから投資キャッシュ・フローのマイナスを補い、なおかつ借金返済など財務キャッシュ・フローのマイナスにあてているため、最終的なキャッシュ・フローはプラスではあるもののそれほど多くはない。
また、会社が成長するために膨れ上がった投資キャッシュ・フローのマイナスを、営業キャッシュ・フローのプラスと財務キャッシュ・フローのプラスで埋め合わせているというケースもある。優良企業ほどの営業キャッシュ・フローがないので、財務キャッシュ・フローによる資金調達を強いられているといったケースである。
上記のように、営業キャッシュ・フローがプラスのケースは、まだ余裕があるとも言えるかもしれないが、本業が不採算で営業キャッシュ・フローがマイナスである場合、この本業の苦しさを投資キャッシュ・フローのプラスと財務キャッシュ・フローのプラスで埋め合わせているケースでは、手持ちの資産を現金化している。
さらにこれだけでは追いつかないので、外部からの資金調達も行っているという苦しい場合もある。ここで注目すべきき点は、投資には、投資に伴うキャッシュ・フローの流出と投資回収による流入があるということである。投資は事業の維持拡大に対して実施する効果が問われるため、キャッシュ・フローだけでは計れない面もある。
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