キャッシュ・フローとは、現金預金等の流れのことであり、正確には、現金(手元現金と当座預金、普通預金、通知預金)および現金同等物のことである。現金同等物には、取引日から満期日または償還日までの期間が3ヵ月以内の短期投資である定期預金、譲渡性預金、コマーシャル・ペーパー、売戻し条件付き現先、公社債投資信託が含まれる。
企業経営の場合、営業キャッシュ・フローがマイナスであれば、資金の借り入れが必要になり、借入れた資金は返済しなければならないし、場合によっては資金の使途について制約を受けることが考えられる。昨今、借入依存度が高く経営が硬直化してしまい、身動きができなくなってしまった企業が多く見受けられる。
伝統的な貸借対照表と損益計算書だけでは、企業の実態を十分把握できないため、キャッシュ・フロー計算書を作成し、フリー・キャッシュ・フローを把握する手法がとられるようになってきた。つまり、営業活動によりもたらされる利益と資金の流動性を同時に把握することで企業の価値を判断するという考え方である。
キャッシュ・フロー経営の基本は、営業キャッシュ・フロー並びにフリー・キャッシュ・フローを増やすことである。営業キャッシュ・フローは、企業が作り出すキャッシュ・フローの基本で、これを活用して必要な事業維持のための投資を行う。その残りがフリー・キャッシュ・フローで、この多寡により企業の自由度が決ってくる。
したがって、企業活動はまず営業キャッシュ・フローを増やすと同時に、フリー・キャッシュ・フローを増やすことで企業価値をあげることを目指すわけであるが、これを側面から支えるのが財務活動である。財務活動は、営業および投資キャッシュ・フローの収支尻を補い、または剰余金を運用する機能をもっている。
財務キャッシュ・フローは、キャッシュの不足分をどう補ったかを表すもので、株主に配当したり、自社株買いをしたり、借入金を返済した場合はマイナスになる。逆に借入金や社債発行などで資金調達をすれば、プラスになる。優良企業は、財務キャッシュ・フローがマイナスになることが多いが、経営難に陥っているにも関わらず、金融機関に返済を迫られ、マイナスになるところもあり、単純には評価できない面がある。
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