メンタリング・プログラムを成功させるためには、プログラムの主体であるメンターとプロテジェがお互いに効果を実感しながらプログラムにコミットすることが重要である。そのためには、まず会社や他社から高く評価されるとともに、組織内での影響力が強化されるプロテジェを育てることで、メンターが評価されることにある。
それが上司、同僚、部下から一目置かれ、会社からも高く評価されることになれば、組織における影響力も強化されるであろうし、昇進や昇格にもつながることになる。また、優秀なプロテジェを活用することにより経営上の問題解決力が高まれば、メンター自身の問題解決力も高まることにつながる可能性も高まる。
つまり、メンターとプロテジェは互恵的な関係にあるわけであるから、プロテジェの成長は、メンターの有能さを証明することにもなるわけであり、メンター自身のキャリア形成においてもプラスに作用することになる。人を育てることは、自分自身を育てることでもあることが実感できることでもあり、仕事にも相乗的に作用する。
一方、やりがいのある仕事の機会が得やすくなることで、プロテジェは、有力者であるメンターの後押しでやり甲斐のある仕事の機会を得ることができる。そのことは、とりもなおさず会社にとってものぞましいことであるから、よりやり甲斐のある仕事を与えられる好循環が生まれることが期待できるであろう。
このようなメカニズムで、メンターの庇護のもと、上司や同僚に潰されることなく、組織に適応できることから、一人立ちが可能なキャリアを形成することができる。キャリアに対する気づきにより、自発的な学習に対する意欲も高まる。その他に、身近にロールモデルを見ることができるので、あらゆる面で動機づけにも役立つ。
以上のように、メンタリング・プログラムを工夫することにより、メンターとプロテジェ双方にとって、絶大なメリットがあり、決してメンターにのみ負担をかけるものではない。効率的運用を考え、1対多数のメンタリング体制にしてしまうと、プロテジェ一人ひとりに目が届きにくくなるので、できるだけ避けるべきである。
コメント