企業倒産の形態?その2

 再建型の代表格は会社更生法に基づくもので、主として規模の大きい製造業などに適用される。経営権は裁判所が選任した更正管財人が行使し、担保権の行使も制限がかけられる。原則として債権者の3分の2以上の債権者の賛成がなければ認可されない。このように会社更生法による手続きは、裁判所の管理下で進められる。
 近年は、平成12年4月に施行された民事再生法に基づく再建型処理手続きが活用されるようになってきた。ただし、事業譲渡を行った後に清算する方法をとることもあることや法人のみならず、個人にも適用されること、経営権が従前の経営者に保持される(管財人が選任されることもある)など柔軟な手続きがとられる。
 また、再建総額の50%以上の債権額を有する債権者の賛成により認可されるという点でも中小企業に向いているように思われる。しかし、担保権は別除権となり、原則として再生手続きによる制限は受けないため、金融機関などの担保権者が再生に積極でないケースも多く見られところを見ると、一長一短あると言わざるを得ない。
 民事再生法が施行されてから、すっかり陰が薄くなったのが商法に基づく会社生理である。この方法は株式会社にのみ適用される方法で、経営権は従前の経営者が保持できるが、債権額の90%以上の債権者から賛成を受けなければならず、利用しにくい制度であるが、手続きが柔軟であるため債権者との関係が良好であれば活用できる可能性はある。
 破産あるいは特別清算を利用して企業の再生を図ることもあり得る。つまり、企業は清算することになるが、事業譲渡と組み合わせることで、事業を存続させる方法である。この場合、破産は法人及び個人であるが、特別清算は株式会社に限られているし、前者は管財人、後者は従前の経営陣が清算人となり比較的柔軟に進められる。なお、特別清算は債権額の4分の3、かつ債権者数の2分の1の賛成が必要である。
 その他の方法として活用されるのが、平成12年2月に試行された特定調停法に基づく調停制度である。債権者との間で返済条件を交渉し、合意できた債権者との間のみに合意の効力が及ぶことになる。倒産手続きではないので信用不安が生じることが少ないことや裁判所が介入することで金融機関なども交渉条件に応じやすいというメリットがある。