中小小売業のメディア戦略?その3

 今日メディアといえば、インターネットのオンライン・メディアを指すほど、IT化が進行している。小売業にとってもオンライン・メディアを活用することが必須の条件であり、実際に、ネットスーパーと呼ばれるオンライン型のバーチャルスーパーなどは、予想を上回る勢いで急成長していることがよく知られている。
 こうした業態が支持されている背景は、女性の社会進出と関係が深いことはもちろんだが、女性に限らず時間節約志向は従来から潜在的に誰もが抱いていたもので、インターネットの普及がこれに拍車をかけたということであろう。ある程度の配送料が発生しても、商品を届けてもらうメリット(時間の節約)の方が遥かに大きいというわけである。
 しかし、それではスーパーを始めとする小売店が、全てこうしたオンライン型のバーチャルスタイルに取って代わられるかといえば、必ずしもそうとはいえない。例えば、消費者の多様な欲求は、「時間節約」だけではなく、時には「時間消費」がショッピングの目的になることもあり得るだろうし、実際に手に触れてみることを望む場合もあるだろう。
 また、最近では、配達時間が想定外であるため、商品を受取るまでのリードタイムが意外と長いという不都合も生じている。これを解消するため配達時間を指定することもできるが、今度はその時間に制約されて、ほかの行動が思うに任せないという不便も指摘され、結局は近くのコンビニで受け取る方法を選択せざるを得ない。
 結局のところ、「あちら立てればこちら立たず」という状態は常に生じるわけで、現実の店舗もオンラインによるバーチャルショップも一長一短あるということである。繁盛店といわれる小売業はインターネットの活用を業態の中に取り込み、顧客とのインタラクティブな関係を構築することに成功したと見るべきである。
 以上を要約すると、店舗展開すること自体が情報提供であり、地域限定的ではあるとしても、消費者に対する説得力という点では他のメディアより優れている。また、折り込チラシなどのオフラインメディアも地域と店舗を繋ぐ役割がある。これにオンラインを組み合わせることで、小売業はカスタマー・マーケティングを実践すべきである。