ターゲットとする顧客が明らかにされれば、今度は実際に来店される顧客とのギャップを測定しなければならない。小売業が目指しているのが消費者の購買代理人である以上、顧客が望む価値と自社が提供している価値との間に、ギャップが生じていないかどうかを常に把握しておくこと、これが小売業の大きな役割である。
もしも、自社が目標とする売上や利益が実現できなかったとしたら、それは、自社が担うべき役割を果たしていないか、あるいはそれを求める消費者が存在していないということになる。マーケティングは消費財メーカー独自のものではなく、その考え方の根底にあるのは「価値の交換」であることを熟慮すべきである。
そうした意味でも、自社の現状をチェックすることで、顧客が望んでいる商品やサービスのレベル、自社が提供している商品やサービスの実施度について調べなければならない。この具体的方法については、市場調査などで述べているので参考にしていただきたいが、品揃えや価格、鮮度、サービスなどを切り口にしたアンケートでまず概要を把握する。
これを相関分析や主成分分析により解析すれば、顧客は何を重視しているか、それに対して自社は十分にその要求に応えているか把握できる。つまり、「顧客が重視しているもので、自社は十分に応えているもの」「顧客が重視しているもので、自社は十分に応えていないもの」「顧客は重視していなのに、自社が力をいれているもの」が把握できる。
もちろん、「顧客も重視していないし、自社も力をいれているもの」も明らかになるが、これは当然無視してもかまわない。これらの関係をグラフにプロットしてみれば、自社の対応力のレベルが把握できる。この時点では、どこにどの程度力を注ぐべきかについては明らかにされないとしても、ミスマッチの解消に役立つことは間違いない。
アンケートの設計や実施対象の選定の仕方にもよるが、商品開発に絞り込んで考えれば、同業他社との差別化が一つの目安になるはずなので、既存の商品の中から仕入ルートを開発したり、場合によっては自ら企画しメーカーに発注することもあり得るが、小売業の商品開発の第一ステップとしては、ターゲットとする顧客の満足度を向上させることである。
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