製品マーケティング・プログラムが適正なものであり、これが着実に実施された結果、目標とした収益が確保された場合でも、プログラムの推進が成功要因の連鎖によってもたらされたものかどうかを検証してみる必要がある。何故ならば、市場の変化がたまたまプログラム実行に有利に働いたということもあるかもしれないからである。
当然その逆もあり得るわけであるから、これを検証することで今後の展開に繋げていくためには、因果関係の連鎖という視点からの分析と評価は不可欠である。通常ある問題を解決しようとすれば、まずその問題が生じた背景や原因を明らかにすることから始め、次にこれを解決するための手段を考えるというプロセスを辿る。
すなわち、?問題を明らかにする、?問題を解決するための手段を列挙する、?その手段のなかから効果的で実現可能な手段を選択する、?選択された手段を問題に置き換え、これを解決する手段を探索する、こうしたプロセスを経ることで最初の問題解決を図るわけである。これがいわゆる因果の連鎖の基本的考え方である。
製品マーケティング・プログラムの監査に当っても、この考え方は適用すればよいわけである。つまり、この場合は、問題解決の場合と逆のプロセスをたどることで検証することと言い換えることができるから、マーケティング・ミックス設定段階で目標とした収益を問題に見立てて、因果関係の連鎖を検証して評価することになる。
ただこの場合注意しなければならないことは、あまりに因果関係にこだわり過ぎると、分析が複雑になり本筋を見失ってしまいがちなることである。例えば、分析者によっては相当因果関係に近いものを求めてしまうといった場合である。この関係は、AならばBという結論が導き出せるとすると、その逆も成り立たなければならないとい考え方である。
しかし、ここではそうした厳密な分析が要求されているわけではなく、市場の変化や技術革新といった不確実な要因を所与の条件としているので、製品マーケティング・プログラムも収益の極大化を目指すものではなく、満足化原理に依拠して策定されたものと捉えるべきであり、唯一最大の解を求めるのは現実的ではない。
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