部分最適と全体最適の整合性チェック?その1

 部分最適と全体最適の整合性をチェックするためには、まず、全体戦略とは何か、それはマーケティング戦略とどういう関係にあるのかが整理されていることが前提条件である。そこで、この関係をもう一度整理してみることで、企業戦略とマーケティング、マーケティング戦略の関係を確認しておかなければならない。
 経営理念?企業目的(目標)?企業戦略?事業戦略という企業戦略体系の中において、マーケティング戦略は企業戦略の傘の下に位置づけられているため、マーケティング戦略あるいはプロダクト・マーケティングの出発点は経営理念、企業目的(目標)であるから、経営戦略と矛盾がないことが絶対条件であることをまず押さえておきたい。
 ここでマーケティング戦略とは、製品プロダクトを中核としたマネジアル・マーケティング体系にあるので、いわゆる個別製品ごとのマーケティング戦略であるマーケティング・ミックスは、事業戦略、経営戦略の下位概念である。つまり、個別製品を前提としているのがマーケティング戦略であるということである。
 したがって、マーケティング戦略の体系は、製品の構成、事業戦略への貢献、事業戦略のポートフォリオによって企業戦略を構成していることになる。一方マーケティングは、マーケティング・コンセプトに代表されるように、企業が市場ないし消費者に対して持つべき基本的な考え方や技法の基礎とでも言うべきものなのである。
 つまり、マーケティング戦略は、企業戦略の下位に位置づけられる複数の事業戦略のうち、製品分野のマーケティング・ミックスを中心とする戦略であり、経営理念は、これをどのように表現し具現化していくかという考え方(マーケティングの考え方)によって経営戦略が組み立てられていという関係にある。
 このようにマーケティングおよびマーケティング戦略、企業戦略の関係を整理した上で、個別のマーケティング・ミックス戦略を評価するというのが、部分最適と全体最適の整合性をチェックすることの真の意義である。つまり、統合化された全体戦略(企業戦略)遂行に寄与するものであるかどうかという評価軸に照らし合わせたチェックである。