製品マーケティング・プログラム監査では、まず売上の創出力という点に焦点を当ててプログラムの内容を評価するというアプローチを行ってきた。しかし、経営戦略の下位に位置づけられる事業戦略を基盤としたマーケティング戦略は、いわば部分最適を目指すもので、企業全体の戦略にどのような影響をもたらすのかという視点に欠けている。
そこで、製品マーケティング・プログラム監査の次のステップとして、部分最適と全体最適の整合性に注目しながら、収益の極大化を図るためのプログラムを検討する。といっても、経営理念を源にした経営戦略は、企業が長期的に活動した結果到達すべき目標を掲げているが、これと現在の事業戦略との整合性を評価するのは容易ではない。
しかし、だからといって何の評価尺度も持たないというのでは、糸の切れた凧を見守っているようなもので、結果オ?ライを期待しているようなものであるから、ここに何らかのチェックシステムを介在させなければ、経営戦略自体絵に描いた餅となってしまう。そうした意味では先に行った「売上創出力の評価」は一つの客観的な評価である。
問題は売上を創出する手段をどの市場での展開によりもたらしたのか、そして、それは経営理念を具現化するための適正なプログラム遂行の結果なのか、といった評価基準にかなうものでなければならない。これは、いわゆる戦略ドメインの問題であり、あらかじめ設定された事業領域の妥当性を常にリサーチできるものであるかどうかである。
次に問題なのはやはり収益であるが、これには費用対効果という極シンプルな考え方で対応すれはいい。つまり、以前に示したマーケティング・ROI分析やマーケティング・コスト分析を行うことで適正度を評価できるが、注意しなければならないことは、マーケティング・プログラムの実行効力の到達可能性についてである。
そのプログラムを遂行することが、企業の目指すべき目標を達成するに足るだけの効力を持っているかどうかということである。つまり、プログラムは目標達成(成功要因)との間に因果関係があるかということであり、さらにこれらを客観的に評価できる測定基準を備えた仕組みになっているかどうかもチェックできるかどうかである。
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