マーケティング潜在力の分析手法?その1

 マーケティング潜在力の分析の第一ステップは、戦略的事業単位(SBU)を確定することから始められる。事業単位はマーケティング戦略を策定する基本的な最小単位であり、戦略的事業単位(SBU)は商品およびサービスに対する外部市場を持ち、それに対して他の事業分野とは独立して目的を決定し、マーケティング戦略を実行できる。
 それは次のように定義される。?企業内の他事業と独立した計画がある。?独自の競争相手を持っている。?独立して利益を生み出す。つまり、仮に事業を売却する場合でも、他に影響を与えることなく単独で行えるような事業である。事業部あるいはカンパニー制度を採っている事業はこれにあたるものと見られる。
 第二ステップは、ファイブ・フォーセス分析を用いて、戦略的事業単位(SBU)競争構造を分析する段階である。ポーターによると、業界は、?業界内の競争、?新規参入の脅威、?代替品の脅威、?供給業者の力関係、?顧客との力関係といった5つのフォーセス(競争要因=勢力)によって構成されているという。
 第三ステップは、競争ポジション分析である。ここではコトラーのマーケット・リーダー型、チャレンジャー型、フォロワー型、ニッチャー型に分類する手法が解かり易い。しかし、この分析はマーケット・シェアの順位によって判別しているが、業界によっては、トップであってもシェアはそれ程高くない場合もあるので注意が必要である。
 第四ステップは、内部資源の希少性および模倣困難性を、ジェイ・バーニーの「VRIO分析」を用いて分析する。これによると、競争優位性の源泉は、企業の内部資源とその組み合わせによるとしている。したがって、企業が業界に提供する内部資源こそが、持続的優位性を決定する要因であるとして、その特質を4つ挙げている。
 ?業界に存在するビジネス機会を自社に取り込むに当って、その内部資源がどの程度の価値を持っているか。?当該内部資源を所有する企業が、自社以外にどの程度存在するか。?内部資源を他社が模倣しようとすると、コストが圧倒的に不利になるような内部資源を持っているか。?希少で模倣できない内部資源を開発できる組織があるかの4つである。