商品開発・設計?活動監査その2

 企業が新製品を開発する場合、?アイディアの創出、?アイディア・スクリーニング、?コンセプト開発、?マーケティング戦略開発、?経済性分析、?製品化(試作品)、?市場テスト、?市場導入、というプロセスをたどる。しかし、大抵の場合は、既存製品のライフサイクルとの関係を考慮しながら取り組むことになる。
 製品ライフサイクルの段階は、導入期、成長期、成熟期、衰退期に分けられるが、この段階ごとに、マーケティング目標、競争状況、製品自体、価格、流通、プロモーション、マーケティング調査などの対応が検討される。一般的にいって、成長期の後期では売上はまだ伸びるが利益は最高に達するとされている。
 この製品ライフサイクルは、市場と製品に着目した場合の対応策には有力な情報を提供してくれるが、自社及び自社製品のポジションとの関係を明確にしてくれるものではない。したがって、新製品の導入を個別の企業が検討する場合は、相対的市場占有率と市場の成長率も考慮して開発を進めなければならないことになる。
 製品開発・設計活動の監査は、上記のように既存製品ライフサイクル、自社及び製品の市場におけるポジション、自社の独自能力を考慮した活動であるかどうかを評価するものである。つまり、市場の客観的状況と自社独自の事情により、製品開発は規定されることにどれだけ踏み込んでいるかを重視して行われる。
 マーケティング監査の意義については再三述べたように、会計監査とは異なり税法あるいは会社法、証券取引法といった規則に則った処理を問題にしているのではなく、投下された資本の適正なリターンを確実なものにするに足るマーケティングが実施されているかどうかを検証することで、マーケティング戦略を再構築することを狙いとしている。
 したがって、商品開発・設計に関する活動監査も、売れる商品を開発することのみを探求すれば足りるものではなく、統合的なマーケティングの中で、最適で持続可能なシステムとして組織設計にかかわる活動であるという視点で行われるから、いわゆるヒット商品に偏った製品開発のみを評価する姿勢で臨むべきではない。