機能別組織?組織監査その?1

 機能別マーケティング組織は、販売、流通、広告・販売促進、マーケティング・サービスなどのサブ組織によって構成されている。当然これらのサブ組織には、それぞれマネジャーが配置され連携を保ちながら、マーケティング活動が遂行されているわけであるから、いわゆる4Pのうちの製品と価格を前提とした活動がその中核機能である。
 各部所の名称はともかくとして、企業の形態は一般的にこうした仕組みが必要であることは当然であるが、問題は、これらの職域が明確にされているか、そして、これらが有機的に作用し合い、効果的な販売に寄与しているかが問われるところである。機能別組織監査では、まず、この点を測定することに重点が置かれる。
 しかし、一方では、マーケティング部門といえども、全社的経営戦略の枠組みの中での活動である以上、統制不能でマーケティング力の及びにくい制約条件もあるが、その場合でも、全体戦略の転換を促す意味での役割は大きいと考えられるから、統合的なマーケティングの視点で各機能を精査することは重要なプロセスである。
 例えば、売上目標の達成率が思わしくなかった場合、販売計画や販売マネジャーの能力に問題がある場合だけではなく、マーケティング・コンセプトと製品、ターゲットする顧客層との整合性に問題があるということが確認されることだってあり得るし、流通や広告・販売促進機能との連携に問題があることもあるかもしれない。
 そうした意味では、それぞれの部所の中核的機能の総和ないし相乗積が、必ずしもマーケティング成果と一致するとは限らない。こうした状況を素早く発見し、統括的マーケティング・マネジャーのもとでの調整を可能にするためにも、まず、計画に基づいた統制機能の発揮度をチェックしてみるというのがこの監査の趣旨である。
 組織が肥大化すると、協働システムとして構築されているはずの組織が、何時しかセクショナルリズムに翻弄され、企業全体の目標と部門の目標の間に乖離が生じてしまい、当事者能力では解決できない事態に立ち至ってしまうという現象はよく生じる。こうした状況を防止する一番の対策がマーケティング監査なのである。