地域別組織?組織監査その?2

 地域別組織監査についても、エリア・マーケティングという括りで考えれば、他の組織監査と区別する意味は殆どない。しかし、地域の特性に基盤を置いたマーケティングを展開するという意味では、マーケティング計画自体が異なるものであると考えれば、独特の組織あるいはマーケティング・ミックスになることも考えられる。
 そうした前提に立って設けられるからこそ地域別組織なので、エリアを区切る意義が単なる活動範囲の問題である場合とは別の次元にあることを前提にしている。この場合、地域の特性をどのような基準で捉えるかが問題であるが、気候とか明確な地域特性などのように比較的はっきりした基準がある場合もそれ程問題ではない。
 つまり、このように顕在化した基準が明らかである場合は、競合他社でも同一の尺度で市場を定義づけていることになるから、この場合は、製品差別化がマーケティング戦略の柱になるはずだからである。すなわち、同質の競争が繰り広げられるという意味で、トータル的経営資源の質量の問題として捉えられることができる。
 マーケティング監査上、地域別組織に注目されるのは、本来そうした単純な尺度ではなく、独自能力と別の市場特性との組み合わせの可能性を探索することにあるのだが、何故かそうした追求をマーケティングの機能として位置づけていない場合がある。中小企業の場合は特にそうした傾向が見られるのは残念である。
 ある企業では、マーケティング監査の必要性は認めているものの、そうした体制が整っていないこともあり、販売促進活動はもっぱら営業マンの裁量に任せてきたが、市場が成熟化するにしたがって、売上の伸びが低下し始めたが、半ばやむを得ない状況と諦め、これといった対策を講ずることはなかったため、市場から撤退を余儀なくされてしまった。
 また、別の企業でも、そうしたマクロ的な状況は同じであったが、経営者は危機感を募らせ打開策を検討していた。販売データはかなり整理されていたため、市場の特性と当社のポジションはかなり明確に捉えることができた。これはいわゆるマーケティング監査として行ったわけではなかったが、図らずも、その必要性を検証する結果となった。