マーケティング実施?目標監査その5

 マーケティングが実行される局面では、マーケティング予算や実行プログラムに沿って立てられたスケジュールをセールスマンが行動するという手順で進められる。このうち、?セールス記録は、受注・出荷・請求の販売管理記録あるいはセールスレポート(セールス記録)に纏められ、内部記録として保存される。
 ?損益記録は、1カ月単位及び商品グループ単位、事業所あるいは営業所単位で売上・原価・販売管理費等細分化したものである。?流通情報は、流通経路の実情等について過去に実施した調査報告書や流通経路から吸収された要望や苦情などが主なものである。?顧客情報は、顧客の実情などについての調査結果や顧客の要望・投書・苦情などである。
 マーケティング目標監査は、これらのデータを蓄積する内部記録システムを確立することもその目的の一つであるが、これらの情報を精査することで、マーケティング目標達成に向けての実施活動の妥当性を評価することが主な目的である。したがって、ここでも仮説に基づいて設定されたマーケティング実行計画を検証する形になる。
 特に実施の局面では、一会計年度を小さく区切った期間(例えば週、月、四半期、上期、下期など)ごとのマーケティング活動成果を監査することで、年度目標の達成可能性を見通すことであり、もし計画と実績に差異が生じている場合は、速やかに是正措置を講じなければならない。そうした意味で比較的小まめに行う必要がある。
 中小企業の場合は、監査というよりも計画と実績の差異を分析することにより、マーケティング活動の実効性を評価する統制という位置づけになると思われるが、現実には、監査制度を充実する以前に、マーケティング・マネジメント・システムを構築し、運用する仕組みと体制を整備することが望まれるところである。
 もちろん、是正措置を講じるということは、内部記録に止まらず、外部データないし2次データ(官公庁統計や業界調査データ)も分析の対象にしなければならないが、マーケティング実施監査では、主としてマーケティングの実施自体の評価に重点を置いている。つまり、内なる対応の適正度を評価する局面である。