市場細分化戦略?戦略監査その3

 消費者ニーズ、欲求、購買行動などの基準によって、全体市場を細分化してそのセグメントした市場における消費者需要に、製品を適合させるのが垂直的創造戦略である。市場を細分する前提は市場が一つではなく、異質需要の結合体であると認識できることであるから、消費者需要、消費者特性、行動パターンなどが明らかに違っていなければならない。
 つまり、全体市場の中の異質性を取り出し、その異質性が同一であるひとつの括りが細分化された市場であるということになる。この市場における消費者需要に製品を適合させ、かつ、消費者にマーケティング・ミックスを適合させることで、市場への浸透を図ることを目的するものであるから、何を基準に細分化するかが問題となる。
 市場を細分化する場合の基準といてよく用いられるのは、定量的変数(年齢、性別、家族数、職業、所得など)、地理的変数(地域、市町村、人口密度、気候、風土など)、定性的変数(社交性、保守性、購買動機、ブランド・ロイヤリティなど)である。その他にも多様な切り口があることは既に何度も触れたので詳述は避けたい。
 また、別の切り口から、細分化された市場セグメントが有効である条件として、コトラーとアームストロングは、測定可能性、達成可能性、維持可能性、実行可能性を挙げている。つまり、提供する製品と市場がどんなにフィットしていたとしても、これらの条件が全て満たされていななければ、マーケティング目標を達成することはできない。
 すなわち、測定可能性とは市場セグメントの規模及び購買力が容易に測定できることであり、達成可能性は発信するマーケティング手段が市場に容易に到達できること、維持可能性は市場セグメント規模が十分に利益をあげられること、実行可能性は細分化された市場セグメントにおいて効果的マーケティング・プログラムが実行できることである。
 このようにして細分化された市場において、最適なマーケティングを展開することになるわけであるから、経営資源の質量の大きさにより、単一セグメント集中型、製品専門型、市場専門型、選択的専門型、全市場浸透型(無差別マーケッティング型、差別型マーケティング型)との整合性も市場細分化戦略監査の領域ということになる。