マーケティング効率性監査

 マーケティング効率は判断基準をどの点におくかによって、狭義と広義の2つのレベルからの見方ができる。狭義のレベルでは、企業のマーケティング活動をマーケティング・リサーチ、製品計画、販売活動、チャネル、広告などの販売促進に投入された費用とマーケティングによってもたらされた成果の貢献度との差として測定される。
 これに対して広義では、企業における総合的なマーケティング活動と他の職能部門に位置づけられている研究開発、製造、人事、財務、物流などの諸活動と比較して、どれほど企業全体の成果に貢献しているかという効率を測定する。前者はマーケティング・ミックスにかかわる問題であるが、戦略の力点をどこに置くかによって評価が異なる。
 すなわち、経営資源の配分に力点を置くのか、これを所与の条件としてマーケティング活動の効率を問題にするのかによって、評価が異なることになるが、企業の目的達成のためにどれだけ貢献したかという視点でみれば、売上高や利益の獲得とマーケティング活動に要した費用との関係で測定するのが妥当のように思われる。
 より現実的には、マーケティング・コスト分析により、マーケティングの諸機能である市場調査や製品計画、販売活動、マーケティング経路、広告・販売促進活動といったいわゆるマーケティング・ミックスのあり方を問うものである以上、狭義のレベルで効率を測定するのが現場レベルにも受け入れられやすいものと思われる。
 また、現実的に監査を行う場面でも、費用を固定費と変動費に分解して、管理可能費用(統制可能費用)と管理不能費用(統制不能費用)として効果を測定する方式をとっているが、これは、マーケティング活動に限らず、あらゆるセクションで採用している計画と実績の差異分析と全く同じであることから、マーケティング効率監査にも適用できる。
 このように、マーケティング効率監査もマーケティング計画との対応関係から、効率を測定するわけであるから、経営サイクルである仮説?検証モデルとして捉えれば、比較的簡便に監査することができる。特に中小企業の場合は、マーケティング部門を改めて設置していないので、販売活動自体の効率性を監査することも多い。