プロモーション戦略?戦略監査その11

 プロモーション戦略は、基本的にはプル戦略とブッシュ戦略に分けられる。プッシュ戦略は、市場である製品に対する明確に示されたニーズが存在しており、生産者が消費者に対してその製品に対する訴求が直接可能であり、消費者の需要が販売経路を通じてその製品を引きつけるという状況を想定してとられる戦略である。
 すなわち、消費者が自社製品を指名買いしてくれるように、消費者に対し各種のプロモーションを行い、需要を喚起する方法である。したがって、知名度の高いブランド製品(電化製品、カメラ、自動車などの専門品)に活用されることが多いため、消費者に対して積極的かつ高額な広告によるプロモーション投資が行われる。
 一方のプッシュ戦略は、製品の知名度が低く、消費者からその製品の特性について知られていない時に、生産者が消費者の注目を得るために、販売経路の中間業者の協力を確保する手段である。中間業者へのアプローチは主に生産者企業の販売担当者があたる。高額な広告やプロモーションが困難な小規模企業が選択する戦略である。
 具体的なプロモーション手段としては、広告やパブリシティなどのマスメディアを活用するものと、対社内活動、対販売店活動、対消費者活動などにより、刺激や調整活動を行ういわゆる販売促進活動、人的販売を中心とした活動などがある。当然これらの手段は、単一で実施されるものではなく、適正にミックスされ実施されることになる。
 これらのプロモーションの中で、最も高い比重をもっているのが広告であろう。広告とは、商品、サービスの指名購買、愛顧購買の促進を目的として、種々の広告媒体の中から選択される。生活者の価値観が多様化、多元化しており、マスメディアの利用も複合化した連鎖によるバランスを図ることがより重要になってきている。
 また、人的販売は、個人と個人が直接的かつ相互の関係が含まれ、双方のニーズと利害を身近に観察できるため、迅速な対応や調整も可能である。その他の販売促進にしても、情報の提供や刺激、勧誘などを通じて広告とは一味違った訴求ができる。例えば、展示即売会やアトラクションの開催、懸賞付きキャンペーンなどがこれに当たる。