マーケティング経路戦略の中心的課題は、マーケティング・チャネルの選定にあると思われる。マーケティング経路とは、生産者(または製造者)から消費者へ財を移転するために必要な機能を組織化する方法であり、その機能とは、生産者から消費者までの空間に生じるギャップを埋めることを目的としている。
ここに中間業者ないし中間機能の介在が必要となるわけであるが、その機能とは形態、時間、場所、及び所有の効用にかかわる価値を創造することである。具体的には、空間的・時間的ギャップ、情報的ギャップ、価格的ギャップ、所有権ギャップ、品揃えギャップ、などを埋めることがその主たる機能と言われている。
その他にも、調査・探索、プロモーション、接触・説得、合成・生産、交渉・販売・取引・終結、在庫・物流・保管・輸送、金融、危険負担など諸機能をマーケティング・チャネルの役割としている説もある。いずれにしても、生産されたものが消費者に提供されるまでの間に必要な機能であるため、多様なチャネル政策が考案されている。
開放的チャネル政策は、一般チャネル政策、集約的チャネル政策とも呼ばれ、販売先を限定せず、信用条件、取引条件さえ合えば、取引を望む販売先には開放的に販売する方策である。主に最寄り品の取引に多く取引先が多くなるため、自社製品を優先的に販売するよう販売店に対して要請することは難しいが、自由度が高く歓迎される面もある。
これと正反対なのが限定的(排他的)チャネル政策である。これには選択的チャネル政策と専売的チャネル政策があるが、基本的には限定の程度の問題である。一方、統合的チャネル政策は、自ら販売会社や支店、営業所を設立し、強力な販売網を確立するもので、開放的あるいは限定的政策で不満足な場合にとられる政策である。
しかし、近年では、これら3つのチャネル政策が基本的に想定していたような伝統的チャネルから、より長期的な取引関係を目指して組織される垂直的マーケティングシステム(VMS)にチャネルの中心が移行している。これには、資本関係の結びつきが強い企業システム、資本関係のない契約システム、厳密な契約によらない管理システムがある。
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