マーケティング組織監査

 企業のマーケティング諸活動が全社的な一つの目標達成に向かって、トータル・システムとして機能するためには、最適に統合されたマーケティング組織が確立されており、マーケティング諸活動が有機的に関連し合うように調整されていなければならない。そうした意味でマーケティング組織は、販売組織と呼ばれることもある。
 したがって、一般的には企業内の組織を意味するが、これを流通という拡大した解釈から、販売チャネル全体を統合した組織を含める場合もある。経営戦略はラインのトップによって指揮管理されるが、これと合わせ鏡のように寄り添って連動するマーケティング組織が、現実の販売活動を効果的なものに導く役割を担っている。
 そのため、マーケティング組織は、マーケティング・マネジャーによって統括されるが、その名称に拘るものではないし、あくまでライン組織とは補完関係にある存在であるところに組織の諸活動の難しさがあり、目標を共有する企業文化が育っていないと販売活動に支障を来たすこともあり得るという点に留意しなければならない。
 組織形態としては、機能別マーケティング組織、地域別マーケティング組織、製品別マーケティング組織、顧客別マーケティング組織などがある。このうち、機能別マーケティング組織は、販売マネジャー、流通マネジャー、広告・販売促進マネジャー、マーケティング・サービス・マネジャーなどがその例である。
 また、顧客別マーケティング組織は、得意先、顧客グループ別に分割し、それぞれを担当する販売組織を編成する。これには、産業別、最終消費者別、男性用・女性用、大口向け、一般消費者向けなどがある。つまり、市場を細分化して木目細かに対応することで、深い顧客満足を演出することを目指した組織である。
 こうしたマーケティング組織が適正に機能しているかどうか、組織の編成自体が適正であるかどうかも当然マーケティング組織監査の対象となる。すなわち、マーケティング監査とはいうものの、経営戦略の意思決定過程である計画、組織、動機づけ、実施、統制というマネジメント・サイクルの組織にかかわる統制である。