問題発見力を身につける?その2

 問題発見力とは何かを分析してみたところで、それをどのようにして磨くのか、そしてその力がどの程度身についたのかを測定するすべがない以上、具体的に捕まえようがないと考えて当然である。しかし、測定方法は確かにないかもしれないが、あるべき姿とのギャップを発見して問題を解決できたとすれば、それで評価は十分であるといっていい。
 問題発見力が優れているかどうかは、同レベルで比較するというものではない問題自体が何であるかさえはっきりしていないわけであるから、学業成績のように数値で表現することは不適切である。ただ、現時点において現状の把握やあるべき姿が見えていないのであれば、問題発見力が乏しいと評価せざるを得ないという程度のものである。
 また、力自体が備わっていれば、常に問題を発見できるというものではないから、どのような動機で問題を探求するかといった心的入れ込み(動機)がなければ、スキルの保有度合いによって解決に結びつくことなどありえない。そうした意味では、あるべき姿を客観的に捉える取り組み姿勢がなければ発見力以前の問題ということになる。
 あるべき姿を意識しているからこそ現状とのギャップが気がかりなのだとすれば、その根底には目的を達成するという評価軸によって、物事を見る視点や視座が決まってくる。したがって、問題発見力というスキルを向上させるためのスタンスである目的軸を、確立しておくことが大前提となる。つまり、何をどう見るかをはっきり意識することである。
 目的が明確になれば視座が決まるといったが、この視座こそが立場の違いからくるものであると考えられる。経営者の立場で問題解決を図るというのであれば、CSRという軸がこの立場ということになるであろうが、この視座とセットで考えなければならないことに視野がある。つまり物事をどのような視野で捉えるかという問題である。
 立場に拘りすぎると視野がせまくなってしまうし、さりとて立場をわきまえなければ無責任で通一辺の問題発見に終始してしまう。こうした主軸をより意識しながら、問題解決の時間軸に投影してかつ判断を行う。こうしたスタンスで挑むことが個別の問題発見力を高めるためにも効果的な取り組みとなるのである。