問題発見力を身につけるといっても、それはいったいどのような能力で構成されているのかをまず明らかにしなければ、スキルアップしようにも目標が定まらない。そこでそのスキルを分解してみようと思うのだが、これについては識者によって見解も微妙に異なるので、初めから唯一無二のごときもののように断定するのは避けなければならない。
しかし、問題発見というからには、問題を単に発見するだけではなく、そこで発見した問題をどのようにして解決するかという次の問題が潜んでいるわけだから、あるべき姿に到達するために必要な最も有効な情報と言い換えることもできるわけである。そうだとすると、「誰にとって」、「どういう立場で」、「何時までに」という要件軸が必要になる。
「誰にとって」というのは、会社にとっての問題解決なのか、それとも個別の部門にとってのことなのか、あるいは個人的なことなのかということである。「どういう立場で」とは、同じ個人的な問題でも企業人としてなのか、消費者の立場からなのかによって問題の捉えかたが異なる。「何時までに」は問題の性格によることは当然である。
これらの軸を踏まえた上でも問題解決を考えると、解決のために活用できる資源のスケールやツールも異なるし、ネットワークの活用まで含めると、その広がりの大きさは想像もつかないものとなる。このように考えると、問題発見力とは何を目的としているのかを構想する力が不可欠であるといえそうである。
次にこの構想力を支えているあるいはその構成要素とはどんなものなのだろうと考えてみると、物事を正確に見据え、現状を認識し仮説を立てて検証する能力がまず必要であることに気がつく。つまりこれは観察力と判断力であると思われる。さらにこれらの内数または性質ともいうべきものは分析力であると思われる。
分析力がなければ何を観察しどう判断するが不明瞭であると思うからである。最後に複雑に絡み合った問題を総合化し、満足化水準を軸に整理統合する力である統合力も是非必要ということになる。以上のようなロジックをたどると、少なくとも問題発見力は「構想力」、「観察力」、「判断力」、「分析力」、「統合力」の5つに絞り込める。
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