予算差異分析の意義

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 予算差異分析とは、予算と実績を比較して、その差異が生じた原因を分析するものである。企業の予算制度は、予算の編成によって各部門ならびに全体の企業活動目標が設定されるが、これだけでは不十分で、計画と実績に差異が生じた原因を明らかにしなければ、経営計画の妥当性を判断する根拠を見出すことはできない。
 予算差異分析を行う具体的な目的は、?次期の予算編成に対して重要な情報を提供することである。つまり、計画自体の問題によるものか経営が非効率であったことによるものかを明らかにする。?予算差異分析は企業全体の業績あるいは各部門の業績を評価することで、責任の所在を明らかにする。?各部門の予算統制に役立てるなどである。
 このように、予算と実績を比較することにより算出された差異を精査することにより、計画の妥当性、経営効率、全体及び部門の業績評価、部門統制などに活用されるため、総合予算差異分析と部門予算差異分析に分けて行われるが、これらは更に、販売予算差異分析、製造予算差異分析、財務予算差異分析に分けられる。
 これらのうち、販売予算差異分析は販売数量差異、販売価格差異、販売費差異、販売利益差異を明らかにするため、製品別、地域別、得意先別、販売担当者別などに細分化され行われる。差異が生じた原因が外部要因によるものか、経営内部の要因によるものか、また、統制可能な要因だったのかそれとも不能な要因によるものかも明らかにする。
 次の製造予算差異分析は、材料消費量差異、材料価格差異、製造間接費差異、賃料差異、能率差異などに分けて分析される。この場合も部門ごとに行われるのはもちろんのことであるが、管理可能費予算差異と管理不能予算差異、操業度差異(販売数量の差異との関係による差異)と能率差異(非能率による原価差異)に分けて行われる。
 最後の財務予算差異分析は、まず、現金収支予算の差異分析が行われる。この分析は、現金収支に過不足が生じた原因を販売不振など収入減によるものか、支出増などによるものかなどの原因を明らかにする。この財務予算は、資金の流動性確保にかかわるものであるから、予算統制モデルとも関連させながら分析する必要がある。