戦略とは、市場環境との関わり方を通じて組織的に活動し、企業目的を達成するために設計された長期的基本計画であるといえる。したがって、競争戦略は、特定の製品市場分野において、競争企業との差別化をはかり競争を優位に進めるための企てと位置づけることができるが、絶対的概念ではないことに留意しなければならない。
競争を優位に進めるということは、新しいし市場機会を発見し、自社の独自能力を適応させることが基本原理であるから、ある意味で成長戦略であるともいえるが、「競争」と言われる由縁は競合企業と競り合うことを中核に据えていることであろう。そのためには、自社の独自の能力を客観的に評価することが原点でなければならない。
多角化などに失敗した中小企業の多くは、この独自能力の測定方法が確立されていなかったことに原因があり、市場競争において有利に戦えなくなったもので、物量的に経営資源の大小が必ずしも根本原因ではなかった。市場の機会は無数にあり、小規模の企業でも競争に競り勝って生き残っている場合も多く見受けられる。
自社の独自能力といっても、どのような分野でどのように戦うために有利な条件がそろっているかは、常に視覚的に認識されるとは限らないので、まず、現在の市場をリサーチすることで、製品のライフサイクルや競争環境、技術革新などについての情報を収集することが必要である。もちろんこれと平行して経営資源の分析も行なう。
市場調査を行う場合は、自社の経営資源の質量を念頭において行うことになるから、現在の市場を細分化して、新しい市場機会を探索する姿勢で情報収集することが肝要である。具体的には、現在顧客が満たされていないと感じている潜在的ニーズを探るため、性別や年齢といった基準ばかりではなく、ライフスタイルなどの工夫もしなければならない。
また、製品ライフサイクルの調査や競争環境調査では、市場の成長度合いと自社のシェアについて調査(PPM)を行わなければならない。これらの調査に加え技術革新の度合いも踏まえて、シェア拡大戦略、市場細分化戦略、市場集中化戦略、ローコスト・オペレーション戦略などの具体的な競争戦略を打ち出すことになる。
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